大橋院長の為になるブログ

2022.08.31更新

薬の効果と作用機序
ミトコンドリアへの作用などにより、インスリン分泌や筋肉での糖利用を促したり、肝臓での糖新生を抑えることで血糖値を改善する薬
糖尿病は血糖値の高い状態が続くことで様々な合併症が引き起こされる
糖尿病では血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が低下したり、インスリンの効きが悪くなっている(インスリン抵抗性)
本剤は血糖に応じてインスリン分泌を促したり、インスリン抵抗性を改善(糖利用促進や糖新生抑制)することで血糖降下作用をあらわす
本剤はミトコンドリアへの作用を介して血糖降下作用をあらわすとされる
詳しい薬理作用
糖尿病は、血液中の糖(ブドウ糖/グルコース)が適正な量を超えて増えてしまった状態で、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)の高い状態が続くと様々な合併症がおこる。

インスリンは血糖値を下げる方向に働くホルモンであり、膵臓から分泌される。通常であれば食物の摂取などによる血糖変動に合わせてインスリンが適切に分泌されるが、膵臓の障害などでインスリンが十分に作れなくなったり(インスリン分泌低下)、インスリンの効きが悪くなること(インスリン抵抗性)によってインスリンが十分に働かない状態では血糖値が適切に下がらなくなる。インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性亢進の要因のひとつとしてミトコンドリア(細胞小器官のひとつ)の機能異常が考えられている。

本剤はミトコンドリアへの作用(ミトコンドリアの機能改善)などにより、血糖に応じたインスリン分泌を促す作用(膵作用)と、肝臓及び骨格筋での糖代謝を改善する作用(膵外作用:糖新生の抑制及び糖取り込み能の改善)により、血糖降下作用をあらわすとされる。

主な副作用や注意点
低血糖
冷や汗がでる、気持ちが悪くなる、手足がふるえる、ふらつく、力のぬけた感じがするなどの症状が急に出現したり持続したりする
上記のような症状がみられる場合は、吸収の速い糖分などを摂取する
糖分を摂取しても症状の改善がみられない場合は、医師や薬剤師に連絡する
高所作業、自動車の運転などに従事している場合は特に注意する
消化器症状
吐き気、下痢、便秘などがあらわれる場合がある
感染症
頻度はまれとされるが、膀胱炎などがあらわれる場合がある
一般的な商品とその特徴
ツイミーグ
イメグリミン製剤
通常、1日2回服用する

投稿者: 大橋医院

SEARCH

ARCHIVE

CATEGORY