大橋院長の為になるブログ

2020.09.30更新

HFpEF〈heart failure with preserved ejection fraction、拡張不全〉
1980年頃までは、心不全とは左室駆出率低下に代表される左室収縮機能障害により生じるものと考えられてきたが、その後の研究により心不全症例の約30~60%では左室駆出率が保持されている(preserved ejection fraction)ことが明らかとなった。このような心不全は左室拡張機能障害に起因するとされ、拡張不全(HFpEF)とも呼ばれるが、駆出率が低下した心不全(heart failure with reduced ejection fraction;HFrEF)でも拡張機能障害を認めることが多いため近年は主にHFpEFと呼ばれることが多い。高齢の女性に多く、原因疾患として最も多いものは高血圧性心疾患である。予後は駆出率の低下したHFrEFと同様に不良である。

診断は、①臨床的「心不全」の診断にあてはまる(例:Framingham基準に合致するなど)、②左室駆出率の低下を認めない、かつ③拡張機能指標の異常を有することである。しかしながら現在、拡張機能を非観血的に評価することが困難なため、臨床の現場では、①と②を満たすものとなっている。

左室拡張機能は左房から左室への血液の流入動態を規定する。拡張機能障害が起こると、充満圧を高めないと左室流入血液量(=左室拍出血液量)が維持できない。そのため左室収縮性の低下が著明でなくても、拡張機能障害により左房圧、肺静脈圧が上昇して肺うっ血を惹起し、心不全症状発現に至る。拡張機能の障害は、左室肥大と線維化などの組織学的変化と密接に関連し、病態形成にレニン-アンジオテンシン-アルドステロン(RAA)系などの関与が報告されている。

治療に関しては、HFrEFと異なり予後改善効果を示す明確な薬剤はない。CHARM-Preserved試験、PEP-CHF試験、I-PRESERVE試験、TOPCAT試験などでもRAA系の阻害薬の有用性は示されず、β遮断薬についてもわが国における前向き試験であるJ-DHF試験において、用量の問題は残されているが、心不全入院と心血管死の明確な抑制効果は示されていない。おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.30更新

大垣市民病院様へ:前略、いつもお世話になっている大橋医院の院長の大橋信昭です。

病診連携の勉強会が益々盛んで、いいことだと思います。関係者、お世話人には,頭が上がりません。

しかし、現場はどうでしょうか?病診連携室の事務員の氷のような冷たい態度、やる気なし、救急外来の担当医は、本当に医師がやっているのでしょうか?

横柄ですし、いやそうに受け付けます。また診断も怪しい!まず急性疾患だと診断したのに患者さんを見向きもしない、カロナールを飲んで明日来てください!

すぐに悪化しますから、当院へまた患者さんが来られ、とても放置できず、救急隊を呼び、救急隊員も「これはひどいですね!」と再搬送してくれます。

コロナがかなり、診療所と病院を引き離しているのは事実です。しかし、私は市民病院へ患者さんを依頼するときに、覚悟がいります。病診連携の公務員とは、血が通っていないのか?冷たい対応に

我慢強く、お願いします。救急外来は、緊急事態が発症しているのに、バイタルは?いつからか?のらりくらり、見たくないようです。これだから病診連携の勉強会をいくら重ねても、私の大垣市民病院に対する不信は取れません。一度、私が土曜の深夜、急性心不全で、大垣市民病院の救急外来に搬送しました。驚いたことにどこの医師でしょう。すぐに返しました。翌日、死体となり、ご自宅に呼ばれたときは、警察がいて、事件となりました。腹痛でのたうちまわっている少女をカロナールで帰宅させた。1歳1か月の赤ちゃんが、39℃で、ぐったりしているから緊急外来へ送ったら、体温はお母さんの申告で済まし、帰宅させました。私どもが診察したときは、39.9℃でぐったりしていました。これも貴院へ再受診させました。私は、今、肝臓癌ではないかという老婆が患者で持っとりますが、右下腹部痛を訴えます。血液の肝機能、腫瘍マーカーが正常、しかし超音波で悪性像が見られます。しかし、又病診連携センターへ相談しても、すごい屈辱を受けます。悩みます。これからコロナ、インフルエンザ、感冒疾患が増加する中、大垣市民病院へ電話するのが怖いのです。救急外来でかなり落ち込み、病診連携センターで絶望感を感じ、開業医と患者さんは路頭に暮れます。

なにとぞ、勉強会はいいですから、公務員の事務員と、医師であるはずの救急外来の担当医は、お忙しいのが分かります、もう一度、御尽力ください。困るのは患者さんです。おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.28更新

厚生労働省は9月25日、厚生科学審議会感染症部会(部会長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)で、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」の原案を示した。季節性インフルエンザとの同時流行に備えて、診療所などで各種検査を実施する機会が増えるのを前に、検査や検体ごとの利点と課題をまとめた。検体としては、これまでの鼻咽頭拭い液や唾液に加えて、鼻腔拭い液を加える。鼻腔拭い液は、医療従事者の管理下であれば患者による自己採取も認め、発症後2~9日であれば抗原検査(定性)の簡易キットも活用できる。部会での議論を踏まえ、近く正式に策定し、自治体や医療機関へ通知する。

鼻腔拭い液による検査は米国などで用いられているといい、厚生労働科学研究(研究代表者:倭正也・りんくう総合医療センター感染症センター長)で、鼻咽頭拭い液との一致率を調べていた。その中間報告によると、鼻咽頭のPCR検査との陽性一致率は、鼻腔のPCR検査で80%、鼻腔の抗原検査(定量)で90%だった。鼻腔の抗原検査(定性)ではやや下がったが、発症後2~9日に限ると、鼻腔のPCR検査との陽性一致率は83.3%だった。

 そのため、新たに策定する指針では、鼻腔拭い液による検査について、PCR検査と抗原検査(定量)は発症日に関係なく、抗原検査(定性)は発症後2~9日であれば、活用が可能だとした。唾液では活用できない簡易キットも認められるため、迅速性も期待される。無症状者に関してはデータがないため、推奨していない。

 鼻腔拭い液を採取するには、2センチ程度の拭い棒を鼻に入れ、鼻甲介付近を5回程度回転させる必要がある。医療従事者が採取する際は、一定の暴露の恐れがあるため、フェイスガードやガウンの着用が必要だが、患者自身が採取する場合は「医療者の暴露は限定的」とし、唾液の採取時と同様にサージカルマスクと手袋を着用すれば対応できる。

構成員から強い反対は出なかったが、懸念の声が複数上がった。日本医療研究開発機構戦略推進部長の岩本愛吉氏は「採取しやすい検体を加えるのは賛成」とした上で、陽性一致率の根拠とした研究で扱った検体数が35にとどまることを挙げ、「桁が一つ少ない。ある程度の数を揃えて、検査する体制が必要だ」と指摘。「次の波を考えると、いまだにPCRが他国より弱いのは不満だ」と注文もつけた。

 国立病院機構三重病院臨床研究部長の谷口清州氏は、PCR検査で鼻咽頭との陽性一致率が80%となったことを巡って「入院患者の場合、偽陰性は大きなリスクになる。20%落としてしまうのはリスクが高い」として、Ct値の開示を求めた。

 東京大学名誉教授の山田章雄氏は「利点はあるが、国民の感情を見ていると、陰性を証明したいという動機の人がたくさんいる。安心したいわけだ。真に陰性ならいいが、偽陰性の可能性が高いにもかかわらず、(鼻腔拭い液の検査が)使われたら好ましくない。誤解がないように検査する側にもされる側にも伝える必要がある」と、正確な情報発信の重要性を説いた。

 厚労省側は「細かいデータは研究者とのやり取り中なので開示できない」とした上で、Ct値が20台でも鼻腔拭い液の検査で陰性となった例があることを認めた。採取の手技の問題の可能性もあるという。今後、データを開示する方針も示した。

 こうした議論を踏まえ、脇田部会長は「感度が落ちるのは間違いないが、迅速性と採取の安全性という利点もある」と強調。「発熱患者が増えてきた段階では必要ではないかと考えている。部会としては概ね賛成で、発出前に確認したい」と述べ、寄せられた意見も踏まえて指針などを作るよう求めた。おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.25更新

成人・小児の咳嗽の違いと咳嗽の分類:

「子どもは小さな大人ではない」――小児と成人の咳嗽の違い
――咳嗽のガイドラインは成人版と小児版がそれぞれ発刊されています。成人咳嗽と小児咳嗽で診療の進め方は大きく違うものなのでしょうか。

 小児科では「子どもは小さな大人ではない」という格言がよく知られていますが、咳嗽診療についても成人と小児では大きく違います。成人の長引く咳嗽では、咳喘息、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などが主な原因であるのに対し、小児咳嗽の主な原因は呼吸器感染症です。小児と成人両方診ているというクリニックの先生もいると思いますが、診療内容の違いから総合病院くらいの規模になると、小児科と内科で分業されているのが実情かと思います。

 成人との違いとして、小児では喫煙していないこと、環境の影響を受けやすいこと、先天性の肺の問題などが挙げられます。また、小児では被曝の問題であまりX線を撮れない、肺活量の検査が難しいなど、検査がしづらいという診療上の問題もあり、成人と同じルールで診療を進めるのは難しいと思います。また、小児では心因性の咳嗽も多いといわれています。

3週間、8週間で区切られた咳嗽の3つの分類――「長引く咳」という訴えの解釈
――次に、咳嗽の分類について伺います。ガイドラインでは咳嗽を持続期間で分類しています。成人咳嗽におけるその分類をどう解釈し、診療を進めていけばよいのでしょうか。

咳嗽の持続期間が3週間未満を急性咳嗽、3週間以上8週間未満を遷延性咳嗽、8週間以上続く場合を慢性咳嗽と分類しています。急性咳嗽というと、強い咳症状があるという印象を持つかもしれませんが、あくまでも咳の持続期間による分類です。

 急性咳嗽の原因として頻度が高いのはいわゆる「風邪」です。急性咳嗽の期間は「風邪を疑う期間」と考えていただければよいかと思います。急性咳嗽を3週間未満としたのはさまざまな論文のデータから、風邪症状が続くのは長くてもだいたい3週間弱だった、ということを根拠としています。

 急性咳嗽に続き、3-8週間まで咳嗽が続く遷延性咳嗽においても「咳以外の全ての風邪症状は治った状態」である感染後咳嗽の頻度が最も高くなります。感染後咳嗽は通常、自然軽快します。ただ、この遷延性咳嗽の期間中の半数程度で慢性咳嗽の原因である咳喘息や喘息などの可能性が出てくるので、注意して診ていく必要があります。

 患者さんの「長引く咳」という訴えは、患者さんの捉え方で大きく変わります。1週間で長いと感じる人もいれば、2カ月続いても風邪と言う人もいます。専門医としては、1週間程度であれば「風邪でしょう」となりますが、2カ月続いても風邪と言い張る人は「さすがに長過ぎでしょう」となります。

明確な定義のない喀痰による咳嗽の分類――手強いのはどちら?
――咳嗽のもう一つの大きな分類である乾性咳嗽と湿性咳嗽についてはいかがでしょうか。

 喀痰の有無による分類なのですが、実は明確な定義はありません。簡単に表現すると、痰を出すために出る咳が湿性咳嗽、痰がほとんどなく咳が主なものを乾性咳嗽としています。ただ、難しいのは少量の喀痰を伴う場合も乾性咳嗽と分類することです。では、どっちなんだということにはなりますが(笑)、一つ言えるのは、湿性咳嗽は「咳のたびに痰が出る、痰を出すための咳」であることでしょう。

 診療をしていて手強いのは、やはり乾性咳嗽です。湿性咳嗽の場合、喀痰という検査材料があり、X線やCTを撮れば何かしらの肺の異常を示す所見が見つかります。しかし、乾性咳嗽の場合、咳症状だけでは専門家でも診断しようがない場合もあり、より手強いと感じます。咳嗽診療においては、痰は非常に臨床的意義が大きいです。おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.24更新

高濃度ビタミン点滴の弊害おおはし

高濃度ビタミンC点滴療法で、がんが完治することはありません。がん細胞の縮小効果も、確認されていません。むしろ、効果がない可能性が高いといわれています。
 では、なぜ「がんに効く」と話題になっているのでしょうか。それは、ビタミンCには強力な抗酸化作用があるからです。大量にビタミンCを血中に投与する と、その際に大量の過酸化水素が発生します。この過酸化水素はがん細胞を死滅させます。また、正常な細胞は過酸化水素を中和するはたらきがあるので破壊さ れません。このことから抗がん作用があるのではないかと注目されているのです。
 しかし大規模な臨床試験でも、がん細胞を縮小させる効果はいまだ確認されていません。もし、高濃度ビタミンC点滴療法の効果が確認されているなら、現状 の抗がん剤治療(化学療法)にとって代わっているでしょう。ところがそうなっていません。このことからも抗がん作用が認められていないことがわかると思い ます。
 現在、日本ではこの高濃度ビタミンC点滴療法は美容クリニックなどで多くおこなわれています。もちろん抗がん療法としてではなく、ビタミンCの持つコラーゲン生成促進効果による美肌効果や、疲労軽減効果などを期待しておこなわれています。
Q:安全性、費用などを教えてください。
A:ビタミン剤だから絶対安全とはいいきれません。腎臓の悪い方や心不全の方などは水分が過剰に貯まり、病状の悪化をまねく恐れがあります。また栄養状態の悪い人も腹水が貯まることがあり、危険です。
 またビタミンCの大量点滴によって、自分の赤血球が崩壊してしまう(溶血)体質の人の場合は大変危険です。その他、消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢など)が現われることもあります。
 高濃度ビタミンC点滴療法は、保険の適用にはならず、全額自費です。通常、高濃度ビタミンC点滴療法は週1~2回おこなわれています。1回につき2~4万円ほどが相場で、これを数年続けるため、合計するとかなりの経済的負担になります。

投稿者: 大橋医院

2020.09.20更新

医師会倫理要綱:岐阜県医師会;

私は医師会倫理要綱をまもり、大橋医院 大垣市 院長 大橋信昭の診療方針は、EBM,ガイドラインが確立されている治療法を行います。

主として保険診療であリ、日本内科学会、日本循環器学会、日本医師会の治療を継続します。

決して、高濃度のヴィタミンCやアリナミン点滴などの不当な治療は実行しません。正しい学説に従い、日々の治療を行いますので、

大橋医院院長の大橋信昭を信用してください。おおはし

 

投稿者: 大橋医院

2020.09.19更新

小児科医ら「小児のインフルエンザワクチン遅らせないで」
VPDの会、日本小児科医会が相次いで声明

NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」と日本小児科医会は、2020/21シーズンにおける小児への季節性インフルエンザワクチンの接種時期を遅らせないようにとの声明を相次いで発表した。厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの同時流行に備え、予防接種法上の定期接種対象者(65歳以上)に10月1日からの優先的な接種を開始し、10月後半から小児などへの接種を行うことへの協力を求めている(インフルワクチン、65歳以上などから優先接種へ)。(m3.com編集部・坂口恵)

WHO、CDCなど「優先的順位のグループ内に優先順位付けず」
 VPDの会は9月15日付の声明で、世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)、日本感染症学会などの指針や提言を紹介。2020/21シーズンにおいても、インフルエンザワクチンの優先的な接種が望ましいグループは小児、高齢者、妊婦、慢性疾患患者、医療従事者だが、その中で優先順位を付ける考え方は示していないことを説明している。

 その上で、「COVID-19は小児では軽症であることが分かってきているが、インフルエンザは小児でも重症となることがある」として、例年と同じ時期に接種するよう呼びかけた。

予約変更でかえって混乱招く懸念
 一方、日本小児科医会も9月17日に発出した声明で、小児への接種時期を一律に遅らせるのは避けるべきとの考えを示した。乳幼児はインフルエンザ脳症のリスクがあるなど接種の優先順位は高いこと、小児への接種時期を遅らせることによる影響の有無は不明であること、既に10月からの接種予約を完了している医療機関もあり、予約の変更を行えばかえって混乱を招きかねない――などと説明している。おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.18更新

新型コロナリアルタイムPCRキットが保険適用
関東化学、新型コロナウイルス関連遺伝子を約2時間で検出:

関東化学が国内で販売する韓国コジェンバイオテック社製の新型コロナウイルス検出用リアルタイムPCRキットが保険適用を取得した。厚生労働省および国立感染症研究所(感染研)が公表した「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV遺伝子検査法について」(9月2日版)に、同キットを用いた検査法が感染研法と比較して陰性一致率および陽性一致率で100を示した結果が記載された。このため、厚労省の通知により同キットを行政検査に使用可能となった。

 同キットはリアルタイムPCR法を用いており、新型コロナウイルス関連遺伝子を約2時間で検出できる。関東化学は、自社製造する検体前処理用試薬(核酸精製キット)「ジーニアス DNA/RNAプレップキット(ウイルス用)」を組み合わせて用いることを推奨している。

おおはし

投稿者: 大橋医院

2020.09.18更新

新型コロナ・インフル同時検査薬、実用へ急ピッチで体制整備
厚労省が簡略申請を容認:

インフルエンザ流行が予想される秋冬に備え、新型コロナウイルスとの同時検査薬の使用へ体制整備が進みそうだ。富士レビオ(東京都新宿区)とデンカは1つの検体で両方を検査できる迅速抗原検査を準備。高精度に大規模処理できるPCRなど核酸増幅法の同時検査薬は現時点でないが、実用化を急ぎたい厚生労働省は簡略的な承認申請を容認する方針を固めた。国内外メーカーが相次ぎ申請する見通し。インフル・コロナ以外の病原体も含めた多項目検査ではビオメリュー・ジャパン(同港区)の製品が基幹病院に広がる勢いだ。

 迅速抗原検査キットでコロナとインフルの両方を実用化しているのは富士レビオとデンカ。医療従事者の感染リスクや作業負担を減らすため、富士レビオはコロナ検査キットの検体処理液をインフル検査にも使えることを確認し、デンカも一度の検体採取で両方を検査できるようにする。同一の検体処理液で検査する場合の「薬事手続きは不要」(厚生労働省の医療機器審査管理課)という。両社は増産も計画し、インフルかコロナか鑑別しにくい患者に対し、地域の医療機関などで初期検査として活用されそう。

 ウイルス遺伝子を検出するPCRなどの核酸増幅検査も抗原検査と並んで有用手段だ。コロナ流行を受けて大規模病院や大手臨床検査センターだけでなく、中小病院や地方検査施設にも、大型から小型までさまざまなタイプの装置が普及し始めている。核酸増幅検査は多くの検体数を精度高く判定できるのが強み。ただ、日本のインフル検査は迅速抗原検査が標準で、核酸増幅検査は限られていた。

 核酸増幅による同時検査ニーズが高いと判断した厚労省は、実用化を急ぐために開発や承認申請の指針を企業に伝え始めた。インフルウイルスの人工検体を用いた評価データで承認申請を受け付けるという内容で、通常必須の承認品と比較する臨床性能試験は市販後の承認条件とする。大掛かりな試験を後回しにできるため、企業は申請を早められる。審査期間も通常よりも短縮し、秋冬に間に合わせる構え。

 PCR検査向けの同時検査薬はスイス・ロシュの日本法人ロシュ・ダイアグノスティックス(東京都港区)とベンチャーのスディックスバイオテック(鹿児島県)が近く承認申請を提出する予定。ベックマン・コールター(東京都江東区)は開発元の米セフィエドが米国開発に着手し、日本は検討段階。東洋紡も同時検査薬の開発を検討する。杏林製薬は今年度中に小型PCR装置でコロナ以外の呼吸器感染症も検査できるようにする。

 TRC法と呼ぶ核酸増幅技術を持つ東ソーも、今年秋冬シーズンには間に合わないものの、コロナ・インフル同時検査薬の開発を視野に入れている。

 抗原検査や核酸増幅検査でも判別のつかない場合や、重症者、持病のある患者などの検査に向くのが、ビオメリューの全自動多項目遺伝子解析装置。呼吸器感染症に関連する、新型コロナやインフル、アデノウイルス、RSウイルスなど18ウイルスと細菌3種の遺伝子を同時に測定でき、治療方針をいち早く判断しやすい。今年夏に承認を得て保険適用も決まった。

 ビオメリューの装置は検査センターなどの導入はなく、集中治療室や救命救急などを備える高次医療機関、地域の基幹病院の設置が増えている。同社によると、現在の設置台数は百数十台で、今年中に200台に拡大する勢いの受注がある。

投稿者: 大橋医院

2020.09.18更新

PCR検査施設、8割の都道府県医師会「増設必要」
日医調査、医師不足が増設困難の最大の理由:

 日本医師会常任理事の釜萢敏氏は9月17日の定例記者会見で、「都道府県におけるPCR等検査の検査対応能力に係るアンケート調査結果」を公表、都道府県医師会の8割は「医師が必要と認めたPCR等検査を実施するためには、今後、検査施設数の増設が必要」と考えていることが明らかになった。釜萢常任理事は、「増設が必要な施設数は、おおむね数施設から十数施設程度」であり、不足感が強いわけではないものの、さらなる検査体制の充実に向け、「財源の手当てを含めた人材の確保が急務である」と述べ、行政への支援を要望した(資料は、日医のホームページ)。

 調査では、PCR等検査施設数は都道府県ごとのばらつきが大きいこと、地方衛生研究所ではほぼ1日以内に検査結果が出るが、民間検査会社では2日以上かかるところも少なくないことが分かった。PCR等検査施設数の増設が困難な原因は人材不足であり、中でも医師不足が最大の理由であることなども示されている。

 日医会長の中川俊男氏は、PCR等検査の行政検査の委託契約の手続きは段階的に簡素化されているものの、現場での理解が進んでいないとし、最新の情報を説明するとともに、今後、さらに簡素化するよう厚生労働省と協議を進めていく方針を表明した(『「PCR等検査は事後契約でも可、画期的な改善」、中川日医会長 』、文末の囲みをそれぞれ参照)。おおはし

投稿者: 大橋医院

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