大橋院長の為になるブログ

2021.01.31更新

空海、最澄 法然 親鸞、蓮如、、、

仏教の勉強に明け暮れます。

恋はお預け!おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.30更新

心臓アミロイドーシス:

アミロイドーシスという病気があります。アミロイド蛋白が全身の臓器に沈着してしまう病気です。アミロイドが心臓に溜まった場合、心アミロイドーシスと呼びます。 心アミロイドーシスには、その構成蛋白によりAL、AA、ATTR (wild type TTR)などの分類があります。一般的に予後が悪いのはALアミロイドーシスで、確定診断後から6ヶ月と言われます。ATTRアミロイドーシスも心合併症を引き起こすことが多く、特徴として高齢者に多く心不全発症から予後は約5年と言われます。ATTRアミロイドーシスは、80歳以上の亡くなった患者の剖検では20-30%の患者でアミロイド沈着が見られると報告されており、症状を来さずに亡くなる方も多い疾患ではあります。今回は、このATTRアミロイドーシスについて、最近いくつかの重要な研究がCirculation誌に掲載されましたので説明します。

一つ目は、ATTRアミロイドーシス患者を前向きに追跡し、その予後や合併症を分析した報告です。対象は、121人のアミロイドーシス患者、診断時の平均年齢は75歳、男性が98%でした。生検による診断からの平均生存期間は47ヶ月、78%の死因が心臓でした。5年生存率は36%。運動能力の低下と心房細動が多くの患者で見られました。多変量解析では、BNP高値、尿酸高値、左室駆出率低値、左室壁厚増加((中隔厚+後壁厚)/左室拡張末期径)が、予後規定因子でした。また、同様に予後について MRIを使って前向きに研究した報告があります。その研究では、phase-sensitive inversion recovery(PSIR) という手法を使うことで、従来の方法よりも、貫壁性の遅延造影像を見逃さずにしっかりと評価できたとしています。そして多変量解析でも、この遅延造影像はNT−proBNPやstroke volume indexとともに独立した予後規定因子となりました。

さらにアミロイドーシスの診断には、心臓組織の生検が必要と言われていますが、ATTRアミロイドーシスは、テクネシウムで標識された骨シンチグラフィーを行うことで生検せずに診断が可能という報告もあります。この報告では1217人の心アミロイドーシスが疑われた患者を調べています。骨シンチ時の心筋での放射性トレーサーの取り込みはATTRアミロイドーシスの患者で感度99%特異度86%と良好で、偽陽性はもっぱらALアミロイドーシスによる取り込みが原因でした。心エコーまたは心MRIで心アミロイドーシスに矛盾しない所見のある心不全で、99mTc-DPD, 99mTc- PYP, or 99mTc-HMDPのGrade 2または3の心筋取り込みがあり、血液や尿でM蛋白がない場合、ATTR心アミロイドーシスと十分診断できるとしています。

まとめますと今回の研究で、ATTRアミロイドーシスの予後は今まで考えられていたよりも悪い傾向にあり、診断には生検を行わなくても、骨シンチグラフィーが有用で、PSIRによる遅延造影像により、予後予測の可能性を示唆する報告でした。

これら一つ一つの研究により、今まで詳しくわかっていなかった高齢者に多く存在するATTRアミロイドーシスに対する知見が深まっていきます。 おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.30更新

感染性心内膜炎:

概要
血液を経由して心臓の中に入り込んだ細菌が、心臓の弁や心内膜の小さな傷などに付着し、病巣をつくることによって炎症を起こしたり、弁を壊してしまったりする感染症である。また病巣の塊が全身に流れ、各臓器に流れている血管に詰まると、塞栓症(そくせんしょう)という病態になり、特に脳の血管に詰まると脳梗塞、腸の血管だと腸管虚血(ちょうかんきょけつ)などの深刻な病気を引き起こす。先天的に心臓に異常がある人や人工弁が入っている人などは、弁や心内膜に傷がつきやすく、感染性心内膜炎にかかるリスクが高くなる。また、透析治療中の人、免疫を抑える薬を内服している人なども注意が必要である。

原因
心臓の中にある弁や心臓の壁などに細菌が付着し、感染を起こすことが原因である。先天的に心臓に異常がある人や人工弁が入っている人がかかりやすく、また歯科衛生状態のよくない人、長年の透析患者、HIV感染者、糖尿病患者など、免疫状態の悪い場合にも注意が必要だとされている。感染性心内膜炎にかかった人の7~25%は人工弁置換術の患者で、10万人の人工弁患者のうち1年間に1人が感染性心内膜炎にかかるといわれている。

症状
細菌による感染や塞栓の症状と、心臓の弁が破壊されることによる心不全の症状が主なものである。突然の高熱、長期間持続する発熱、全身倦怠感、食欲低下、体重減少のほか、息切れや呼吸のしづらさ、冷や汗といった症状が現れる。また爪の下の線状出血や唇の内側の出血、手のひらや足の裏の黒い斑点(皮下組織の出血)がみられることもある。細菌が心臓から全身に流れていくことで起こる塞栓、感染も約半数にあるといわれ、頭に流れた場合には脳梗塞や感染性脳動脈瘤を起こす。また脾臓、腎臓、腸管などに流れると臓器の障害、感染を引き起こす。熱がなかなか下がらない、脳梗塞になり数日間熱が続いている、腎臓が悪くなり微熱がある、皮膚や爪に斑点ができていて熱もある、という症状の人を調べてみたら感染性心内膜炎であったという場合もある。

検査・診断
主な検査として、血液検査、心臓超音波検査、胸部エックス線検査、心電図検査などが挙げられる。血液培養で起炎菌を同定し、炎症の程度を見極め、画像診断で細菌の塊がみられるか確認する。また心臓の状態、特に弁に障害が起きていないかなどを調べる。このほかに、口から入れる超音波検査機器を使って、食道から心臓の状態を調べる経食道心臓超音波検査を行うこともある。血液を採取し、培養することで病原体が特定されるとともに、感染が確認され、超音波検査で弁に細菌の塊がみられた場合に感染性心内膜炎と診断される。

治療
感染性心内膜炎の治療では抗菌薬を長期にわたり服用し、菌の活動を抑えることが基本である。細菌の塊が弁を傷つけている場合、あるいはもともと弁に異常がある場合や、心臓の異常がさらに悪化した場合には心不全が起こる。そのため、酸素投与、抗生剤、利尿剤、強心剤などの内科的な治療で感染を止め、心臓の状態を改善することが原則である。それでも熱が下がらない、心不全がよくならない場合は手術が必要になる。また、症状は安定しているものの心臓の中の細菌の塊が大きく、全身に流れ、さらに全身状態が悪化する危険性がある場合も手術が必要である。心臓の中の細菌の塊を除去して洗い流し、細菌によって傷ついた心臓の弁を修復するか、人工弁に取り替える手術を行う。手術後は抗菌薬を長期に投与して再発防止に努める。

予防/治療後の注意
もともと心臓病を抱える人や、過去に人工弁の手術を受けた人などは、感染が心内膜炎へとつながるリスクが高い。そのため、外科的な治療や歯科的治療を受ける際には抗菌薬の予防投与が必須である。 心内膜炎に対し手術を行った場合、術後約6週間、抗菌薬での治療を行い、感染の再発を防ぐ。細菌の種類や患者の状態によっては、なかなか細菌が死滅しない場合がある。熱が下がり、血液検査で感染状態が正常化したことが確認できるまでは、抗菌薬での治療を継続することが必要である。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.30更新

オスラー病:

1. 「オスラー病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)」とは?
オスラー病は、遺伝性出血性末梢血管拡張症あるいは遺伝性出血性毛細血管拡張症とも呼ばれる疾患で、全身の血管に異常(血管奇形)がおこり、その結果、出血症状があらわれる遺伝性の疾患です。症状はまちまちですが、この病気の遺伝子は、それを持つ親から子へと伝わります(遺伝します)。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?
欧米では10,000人に1人、日本では5,000~8,000人に1人がこの病気の遺伝子をもっていると報告されています。しかし、病気の遺伝子をもっていても必ずしも発病するわけではありません。日本では、実際の患者さんの数は、10,000人くらいではないか、と推測されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか?
オスラー病の原因になる遺伝子をもったひとがこの病気になります。ただし、遺伝子異常があるからといって必ず発病するわけではありません。

4. この病気の原因はわかっているのですか?
オスラー病の原因は遺伝子の異常です。オスラー病の原因遺伝子として、代表的な3つの遺伝子(Endoglin、ACVRL-1、SMAD4)がわかっています。

5. この病気は遺伝するのですか?
常染色体優性遺伝 ですから、確率論的にはオスラー病の親からオスラー病のお子さんが生まれる確率は50%ということになります。常染色体優性遺伝をする疾患では最も高頻度であるといわれています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか?
いちばん多い症状は鼻出血で、80~90%の患者さんにみられます。異常な血管が、肺、脳、消化管、肝臓などにあるとそれぞれの臓器の症状がでます。肺に異常な血管が増えると、血痰がでることがあり、胸部レントゲンで異常陰影として指摘されることもあります。脳では、頭痛やけいれんがおきることもあります。消化管出血や鼻出血が長く続くと、貧血になることもあります。

7. この病気にはどのような治療法がありますか?
鼻出血は、軽症であればスポンゼルの圧迫や軟膏治療、中等症であればレーザーなどによる粘膜焼灼術が行なわれます。重症例に対しては鼻粘膜皮膚置換術が行なわれます。
肺動静脈奇形では、破裂、奇異性塞栓症(血管内の塞栓が全身にばらまかれる)、低酸素血症がおきるために、カテーテルによる血管内塞栓術治療が行なわれます。肺動静脈奇形の流入血管径が3mm以上で塞栓術の適応とされています。脳動静脈奇形に関しては、症状がある場合、あるいは大きさが1~3cmの場合に、外科的治療、血管内治療、放射線療法を組み合わせた治療が行なわれます。消化管出血や鼻出血などによる貧血に対しては、急速大量の出血が続いているのでなければ、鉄剤が投与されます。重症の消化管出血に対しては内視鏡によるレーザー治療が行なわれます。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか?
オスラー病では、最近、血管塞栓術やレーザー治療などにより、多くの血管病変が治療可能になってきています。重症な血管破裂、脳 膿瘍 、 敗血症 などの合併症が併発しなければ、 予後 は比較的良好であり、普通のひとと同じ生活が送ることができると考えられます。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか?
未治療の肺動静脈奇形がある人は、歯科治療などの際に、感染予防のための抗生物質の服用が推奨されています。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.29更新

ナットクッラカー症候群:

【ナットクラッカー症候群はどんな病気?】
ナットクラッカー症候群とは左腎静脈が腹部大動脈と上腸間膜動脈に挟まれることで還流障害が生じ、左腎内圧の上昇により血尿の原因となる状態のことを言います。
動脈圧が高く静脈圧が低いために静脈が押しつぶされて静脈内圧が上昇し、静脈の血流が悪くなるため左側の腎臓の毛細血管にうっ血や出血を生じ、排尿時に赤い尿が出ます。
症状が重い場合、血尿以外に片腹部痛、腰痛、貧血、起立性蛋白尿が見られることがあります。

【ナットクラッカー症候群の症状】
ナットクラッカー症候群を発症しても、身体的には傷みもかゆみもありませんが、間欠的に血尿が現れます。腎臓がうっ血したり出血したりするために、ピンク色から薄紅色、もしくはコーラのような色の濃い血尿が出ることがあります。
症状が重くなってしまうと、血尿の他に腰痛や貧血、起立性蛋白尿、精巣静脈瘤、卵巣静脈瘤のが見られることもあります。

【ナットクラッカー症候群の原因】
ナットクラッカー症候群の原因は、左腎静脈が腹部大動脈と上腸間膜動脈に挟まれて還流障害が発生し、その位置関係がくるみ割りの道具のようになり、左腎内圧が上昇することにあります。
つまり、このとき動脈圧は高いのに静脈圧が低くなるので腎静脈が押しつぶされて静脈内圧が上がり、左腎の毛細血管が破綻をきたしてしまい、血尿がおこるのです。

【ナットクラッカー症候群の検査と診断】
ナットクラッカー症候群の検査方法は、内視鏡検査や腹部エコーによって行います。
内視鏡検査においては、直接的に腎臓の動脈や静脈について視認し、血管や組織に問題が無いかどうかチェックします。
また腹部エコーでは、超音波で副腎や腎静脈などを観察することによって血管や組織の拡張、圧迫や狭窄などのような各種の問題が無いかを詳細に調べることになります。

【ナットクラッカー症候群の治療方法】
ナットクラッカー症候群は、血尿がひどい場合を除き、基本的には治療が必要なく、様子見ということになりますが、泌尿器科では内視鏡での観察、硝酸銀や電気焼灼により止血する場合もあります。
根本的な治療法は、血管造影下での左腎静脈狭窄部へのステント留置術ということになります。
ステントとは拡張することができる網目状の小さな筒です。小さなバルーンに取り付けたステントを血管内へ挿入し拡張させ、血流を回復させます。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.29更新

心筋炎:

心筋炎とは、主にウイルスが心臓の筋肉(心筋)に感染し心筋細胞に炎症が起こり、心筋の本来の機能が失われ、ポンプである心筋の収縮不全や不整脈を生じる疾患です。心筋の炎症を起こす原因には、ウイルス以外の細菌や寄生虫による感染、薬物や毒物による中毒性、膠原(こうげん)病などの全身疾患に続発するものがあります。
ウイルス感染の際には、心筋炎を発症する1~2週間前に先行するウイルス感染による上気道の感染症状がみられます。原因ウイルスはほとんどの場合風邪の原因ウイルスですが、ウイルス感染が起こった場合どのくらいの頻度で心筋炎を発症するかについてはよくわかっていません。心疾患が無くもともと元気だった人が、かぜ症状が落ち着いたあとに、動悸、呼吸困難、胸痛、疲れやすさ、といった症状が出現してきた場合には、心筋炎を疑い検査を受けて頂いた方が安全でしょう。かぜ症状を認めないウイルス性心筋炎もあります。
ウイルス性心筋炎の場合は、多くが一過性で数週間の経過で治癒します。しかし、「劇症型心筋炎」といって高度な収縮不全となってしまった場合には回復に1-2ヶ月かかったり、心筋炎が回復したあとも心筋のダメージが残って慢性の心不全に至る場合もあります。
症状と心電図検査で心筋炎が疑われた場合は、心臓超音波検査で心筋の収縮不全の程度を、血液検査で心筋の炎症の程度を評価し、心筋炎の診断と重症度の評価を行います。確定診断には心臓カテーテル検査で心筋細胞を少量採取して病理学的検査を行います。
ウイルス性心筋炎の原因ウイルスの除去が困難である場合がほとんどで、治療は、心不全、ショック、不整脈、他の感染症などの合併症に対する対症治療が中心となります。

心臓は“心膜”という硬い膜に覆われていますが、その心膜だけに炎症が起こった場合を心膜炎といいます。心筋炎と同様に原因はほとんどがウイルス感染で、症状は持続性の胸痛、どくに深呼吸に強くなる胸痛がみられます。典型的な心膜炎は心電図と心エコーで診断できますが、心膜に起こった炎症が軽度である場合には、検査で異常が認められない場合もあります。ウイルス性心膜炎は、かぜと同様に数日の経過で治癒します。

おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.29更新

可逆性後頭葉白質脳症:

可逆性後頭葉白質脳症症候群について
頭痛や意識の悪化や視覚の異常、けいれんなどの症状を伴う病気。頭部MRI検査で後頭葉に異常な変化が出現する
詳細にはわかっていないが、脳内の血圧が上昇することが原因と考えられている
脳の血流が上手く調節できなくなっていることや脳の血管の壁が障害されていることが関係していると考えられている
分かっていないことが多く、はっきりと診断基準が定まっていない
原因となる疾患や背景が多様である
高血圧性脳症(高血圧が原因で脳の障害が現れる病気)
妊娠高血圧症候群
薬剤(免疫抑制剤や化学療法など)
頭部外傷
肝不全
血液悪性腫瘍   など
可逆性後頭葉白質脳症症候群の症状
緩徐に出現する頭痛
意識障害(性格変化、傾眠から昏睡まで)
視覚の異常
けいれんおおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.29更新

SIADHについて:

バゾプレシン分泌過剰症(SIADH)の診断と治療の手引き
(平成22年度改訂)
A. バゾプレシン分泌過剰症(SIADH)の診断の手引き
Ⅰ.主症候
1.脱水の所見を認めない。
2.倦怠感、食欲低下、意識障害などの低ナトリウム血症の症状を呈することがある。
Ⅱ.検査所見
1.低ナトリウム血症:血清ナトリウム濃度は135 mEq/Lを下回る。
2.血漿バゾプレシン値:血清ナトリウム濃度が135 mEq/L未満で、血漿バゾプレシ
ン濃度が測定感度以上である。
3.低浸透圧血症:血漿浸透圧は280 mOsm/kgを下回る。
4.高張尿:尿浸透圧は300 mOsm/kgを上回る。
5.ナトリウム利尿の持続:尿中ナトリウム濃度は20 mEq/L以上である。
6.腎機能正常:血清クレアチニンは1.2 mg/dl以下である。
7.副腎皮質機能正常:早朝空腹時の血清コルチゾールは6 μg/dl以上である。
Ⅲ.参考所見
1. 原疾患(表1)の診断が確定していることが診断上の参考となる。
2. 血漿レニン活性は5 ng/ml/h以下であることが多い。
3.血清尿酸値は5 mg/dl以下であることが多い。
4.水分摂取を制限すると脱水が進行することなく低ナトリウム血症が改善する。

[診断基準]
確実例:Ⅰの1およびⅡの1~7を満たすもの。

[鑑別診断]
低ナトリウム血症をきたす次のものを除外する。
1.細胞外液量の過剰な低ナトリウム血症:心不全、肝硬変の腹水貯留時、ネフロー
ゼ症候群
2.ナトリウム漏出が著明な低ナトリウム血症:腎性ナトリウム喪失、下痢、嘔吐 おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.29更新

腎臓の間質線維芽細胞はレニン産生、腎臓病における高血圧の一因にも:

東北大学は1月27日、腎臓の間質線維芽細胞が、赤血球を増加させるホルモンであるエリスロポエチンに加えて、血圧を上昇させる物質レニンも産生していることを明らかにしたと発表した。この研究は、同大大学院医学系研究科酸素医学分野の鈴木教郎准教授らの研究グループによるもの。研究成果は、国際医学雑誌「EBioMedicine」に掲載されている。

 ヒトを含む多くの生物は、酸素を用いて生命活動を営んでいる。酸素は赤血球により全身を循環し、体の隅々まで運ばれる。そのため、貧血で赤血球が少なくなると、酸素不足による息切れや疲労感、めまい等の症状が現れる。また、立ちくらみは、血圧の調節に問題が生じて、赤血球が脳に十分に行き渡らず、脳で酸素が不足することによって生じる。

 赤血球による酸素運搬は、腎臓のはたらきによって維持・管理されている。腎臓の間質線維芽細胞が赤血球を増やすために必要なホルモンであるエリスロポエチンを、傍糸球体細胞が血圧を上昇させる物質レニンをつくることが知られている。そのため、腎臓病では、血液中の老廃物を排泄するという腎臓の主たる機能が低下することに加え、貧血や血圧異常を引き起こすことがある。また、レニンが多いと高血圧になるが、レニンが過剰になる機序は解明されていなかった。

貧血マウスの解析で、間質線維芽細胞によるエリスロポエチンとレニン同時産生を確認
 今回、研究グループは、貧血で赤血球が少なくなると血圧が低下することを見出し、低下した血圧をもとに戻すために、傍糸球体細胞に加えて、間質線維芽細胞がレニンをつくりはじめることを発見した。また、貧血状態のマウスを解析したところ、間質線維芽細胞がエリスロポエチンとレニンを同時につくることを確認したという。さらに、腎臓病では間質線維芽細胞がレニンを過剰につくり、高血圧を引き起こすことも明らかにした。

 今回の研究結果から、腎臓の1種類の細胞である間質線維芽細胞が、エリスロポエチンとレニンをつくることにより、赤血球の数と循環速度を制御し、全身への酸素供給を統合的に管理していることが判明した。この仕組みは、貧血時の酸素不足を回避するための重要な役割を担っている。

 今回の研究成果により、成人女性の2割以上が罹患しているとされる「貧血」の病態理解が大きく進展することが期待されるという。

 また今回、腎臓の間質線維芽細胞からレニンが過剰につくられることが高血圧の原因の1つとなることが示されたことから、高血圧の新たな治療法開発につながることが期待される、と研究グループは述べている。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.01.28更新

<大橋医師の相対的理論構想>
 大橋医師は考察した。速度(v)=距離(l)÷時間(t)である。
アインシュタインは、その速度を光の速度Cとした場合、Cは30万km/secであり、これは絶対的速度であり、いかなるものも、この速度を超えられないと言った。つまり、Cが一定であるがゆえに、アインシュタインの凡人では、考えられない実験を、いくつか読むと、さらに相対性理論まで、理解しようとすると、気が変になる。cが一定であるがゆえに,空間がゆがみと時間の短縮が起きる。
大橋医師はどう考えたか?面白い映画やドラマ、芝居を鑑賞していると、それが2時間であろうと3時間であろうと、30分のように感じる。つまらない映画は大変時間が長く感じられ、光の速度とは無関係ではあるが、大橋医師の頭には時間の短縮を感じる。子供のころは夏休みが楽しく、ソフトボールやかくれんぼう、コマ回しに夢中になり、長い一日である。高齢になると大橋医師は67歳だが、一日は早い。6時半に起床、ラジオ体操をして、洗顔し、仏壇と神棚に今日の無事を祈願し、朝食を食べ、外来をこなし、往診や介護施設のアルバイトに明け暮れ、すぐに、あのまぶしかった太陽を浴びセロトニンが分泌されただろうに、もう日没である。夕方の外来である。夕方は暇であるが終わりかけに重症患者が飛び込んでくることがあり、大橋医師は慎重になる。午後8時までWebセミナーを受けて、家内の愛情がこもった夕食を食べて、シャワーにより一日の汚れを落とし、NHKのニュースと特集を見るとかなりメラトニンが分泌され眠気が来る、うっかりそれ以上鑑賞するとテレビの前で、朝まで眠ってしまうから布団に入る。熟眠である。夜間に急患がやってこようが67歳の大橋医師は反応しない。朝まで熟睡である。この一日は、子供のころに比べ時間が縮小したのか、あっという間である。光の速度とは無縁であるが、時間の短縮が感じられる。大橋医師は高度恐怖症であり、高いビルから下をのぞき込むと、めまいがして、地面に吸い込まれそうな錯覚に陥る。登山も、やらないし、山の吊り橋を渡るなんてとんでもない。光の速度と関係がないが空間がゆがんで感じられる。春日八郎のヒット曲「山の吊り橋、どなたが通る、、、」これを唄える人は、珍しい。いずれにしろ空間はゆがみ、時間は短縮すると大橋医師は自信を持った。しかし大橋医師は光は、ただまぶしいだけで、その速度を測ろうとは考えもしないし、リンゴが何個、体の傍に落下しようが引力は気が付かない。この前、お坊様からお釈迦様の説く、光のお話を聞いたがすぐに忘れたようである。今日も明日も、命のある限り患者様のために、全力を尽くし、一生を全うしようとしている。相対性理論も万有引力も、関係がないし、アインシュタインやニュートン、ガリレオとお会いできても大橋医師は話が、全くかみ合わないであろう。そっと田舎の開業医で、見守ってもらいたい。(完)

おおはし

投稿者: 大橋医院

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