大橋院長の為になるブログ

2021.04.16更新

急性腎障害合併Covid-19は退院後の腎機能低下が大きい;

米国5施設に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため入院し院内急性腎障害(AKI)を呈した患者182例を対象に、退院後の推定糸球体濾過量(eGFR)変化率を後ろ向きコホート研究で評価。COVID-19に罹患していないAKI患者1430例と比較した。全体の50.4%(813例)が女性、年齢中央値は69.7歳だった。

 COVID-19に伴うAKI患者は、非COVID-19患者と比較して、黒人(40.1% vs. 15.7%)またはヒスパニック系(22% vs. 8.8%)の割合が高く、併存疾患数は少なかったが、慢性腎臓病や高血圧の既往率は同等だった。COVID-19に伴うAKI患者のeGFRは、調整前モデル(-11.3、95%CI -22.1--0.4mL/分/1.73 m2/年、P=0.04)、ベースラインの併存疾患の調整後(-12.4、同-23.7--1.2mL/分/1.73 m2/年、P=0.03)のいずれでも、低下度が大きかった。このeGFRの傾きの差は、併存疾患、最高クレアチニン値、院内透析の必要性を完全に調整したモデルでもほぼ同じだった(-14.0、同-25.1--2.9mL/分/1.73m2/年、P=0.01)。退院までにAKIが回復しなかった患者(319例)では、COVID-19に伴うAKIがあると、外来経過観察中も腎回復率が低かった(調整ハザード比0.57、同0.35-0.92)。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.16更新

Roman holiday:

私は、映画ファンである。映画マニアというか邦画であろうと、洋画であろうと、映画館に通い続けていた。

その映画の中で「ローマの休日」という、オードリーヘップバーンとグレゴリーペックのロマンティックな映画がある。ある国の王女様が城を脱出し、一版市民が暮らす街に出てしまった。

ある新聞記者が、これをスクープにして新聞にしたら大反響作品となる。もしそんなことをされたら。王女様は大変な問題を起こしたお城の中でどんなお仕置きがあるかもしれない。しかし、新聞記者と王女は、恋に陥ってしまった。本来なら、王女ネタに大稼ぎするところを、彼は握りつぶしてしまった。王女のへの愛である。そして、そっとお城へ連れて帰り事なきを得た。ラストシーンでお城の中で、多くの報道陣の中でオードリーヘップバーンと、グレゴリーペックの別れのシーンがある。王女は新聞記者と見つめあい「初めまして」という。名残り惜しいがこの二人は二度と逢えないであろう。

しかし、「Roman holiday」という英語はおかしいのである。「roman in holiday」とすべきである。「Roman  Holiday」は古代ローマ時代に格闘場で、勝者が相手の家族、相手にもたらす不幸を顧みず殺してしまったのである。自分だけ英雄になった。自分さえよければよいことになる。しかし、グレゴリーペックは、オードリーのことを愛してしまったからお城に返し、大ビック記事は、握りつぶした。相手を愛するゆえである。二人には忘れられないことになるし、忘れねばいけないのである。

映画のタイトルは、不思議である「From Russia wuth love」が「今はロシアより愛をこめて」だが55年前は「007は殺しの番号」、「For  a  fewan dollars」が「夕陽のガンマン」、「The good,the bad,and the ugly」が「続.夕陽のガンマン」、「JAWS」は”あご”という意味でアメリカではヒットしなかったが、日本人が「ジョーズ」とい名前を付けたら、世界中にヒットしたそうである。「The way to the Doragon」というブルースリーの大ヒット作があるが、司馬遼太郎にお願いして「燃えよドラゴン」にして大ヒットしたそうである。当然「燃えよドラゴンズ」も大ヒットした。「The longest day」というUSAが、ナチからヨーロッパを解放したにはUSAだと言うことで、48人ものビッグスターを出演させて半分はソビエト連邦に取られたが必死の対共産党映画が、「The longest day」はゃなく「史上最大の作戦」に変えられてかえられている。東映の「大奥物語」が「大奥㊙物語」にして大ヒット。おおはしこんなことは無限にあるが、面白いものである。しかし、チャップリンの私の大好きな作品は「The city in the light」は「街の灯」である。

 

  

 

 

 

 

投稿者: 大橋医院

2021.04.15更新

AZ製ワクチン、英国型変異株に有効率70,4%:

新型コロナワクチンChAdOx1 nCoV-19(AZD1222)について、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新たな変異株であるB.1.1.7系統への中和活性は同系統以外の変異株との比較において低いことがin vitroにおいて示されたが、変異株B.1.1.7に対する臨床的有効率は70.4%で有効であることが示された。なお、同系統以外のウイルスに対する有効性は81.5%だった。英国・オックスフォード大学のKatherine R. W. Emary氏らが同国で行った、約8,500例を対象とした第II/III相無作為化試験の事後解析の結果で、Lancet誌オンライン版2021年3月30日号で発表した。変異株B.1.1.7は2020年11月以降、英国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の主因を占めるようになっていた。

NAAT陽性サンプルをシークエンシング
 試験は18歳以上のボランティアを登録して行われた。被験者は無作為に2群に割り付けられ、一方にはChAdOx1 nCoV-19ワクチンが、もう一方の対照群には髄膜炎菌結合型ワクチン(MenACWY)が投与され、上気道スワブ検査を毎週実施、または咳や37.8度以上の発熱といったCOVID-19症状を呈した際にも実施された。

 採取したスワブについては、SARS-CoV-2に関する核酸増幅検査(NAAT)を行い、陽性サンプルは、COVID-19ゲノム英国コンソーシアムでシークエンシングを行った。生ウイルス・マイクロ中和抗体測定法によりB.1.1.7系統ウイルスに対する中和抗体反応と、標準的な非B.1.1.7系統ウイルス(Victoria)に対する中和抗体反応を測定した。

 有効性の解析では、血清反応陰性でNAAT陽性者の、ワクチン2回目接種後14日以降の症候性COVID-19などが評価された。被験者が接種を受けたワクチン別の解析も実施。ワクチン有効性については、ポアソン回帰モデルを用いて算出した1-相対リスク(ChAdOx1 nCoV-19群vs.MenACWY群)で評価した。

実験室でのウイルス中和活性、B.1.1.7系統は非B.1.1.7系統より低値
 有効性コホートの被験者は2020年5月31日~11月13日に集められ、同年8月3日~12月30日に2回目のワクチン接種を受けていた。主要有効性コホートの被験者数は8,534例で、うち6,636例(78%)が18~55歳、5,065例(59%)が女性だった。

 2020年10月1日~2021年1月14日に、520例がSARS-CoV-2感染を呈した。これら感染者から1,466個のNAAT陽性スワブが採取され、401個のスワブ(311例)について、シークエンシングに成功した。

 実験室でのワクチン誘導抗体に対するウイルス中和活性は、Victoria系統よりもB.1.1.7系統は低値だった(幾何平均値の比:8.9、95%信頼区間[CI]:7.2~11.0)。

 症候性NAAT陽性感染者に対する臨床的ワクチン有効性は、B.1.1.7系統で70.4%(95%CI:43.6~84.5)、非B.1.1.7系統では81.5%(67.9~89.4)だった。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.14更新

皮膚筋炎.多発筋炎
1. 多発性筋炎・皮膚筋炎とは
多発性筋炎・皮膚筋炎は筋肉の 炎症 により、筋肉に力が入りにくくなったり、疲れやすくなったり、痛んだりする病気です。また、手指の関節背側の表面ががさがさとして盛り上がった紅斑(ゴットロン 丘疹 )、肘関節や膝関節外側のがさがさした紅斑(ゴットロン徴候)、上眼瞼の腫れぼったい紅斑(ヘリオトロープ疹)などの特徴的な皮膚症状がある場合は、皮膚筋炎と呼ばれます。なお、ゴットロンは医学者の名前、ヘリオトロープは紫色の花を付ける可憐な植物の名前ですが、日本人のヘリオトロープ疹が紫色になることは殆どありません。

この病気は、膠原病と呼ばれる病気に含まれます。膠原病には、多発性筋炎・皮膚筋炎以外に、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、 結節 性多発動脈炎などの 血管炎 やリウマチ熱が含まれます。そもそも、心臓病とか肝臓病とかいう言葉と違い、膠原病というのはわかりにくい言葉です。昔、肉眼や顕微鏡による内臓組織の観察を行う病理学が進歩しつつあった時代、色々な病気の症状が特定の内臓の障害によってもたらされることがわかってきた時がありました。しかし、膠原病に属する病気は、色々な内臓に障害があり、不調の原因となっている臓器を特定することができませんでした。しかし、クレンペラーと呼ばれる病理学者は、顕微鏡観察の結果、皮膚を含む様々な場所のコラーゲン線維に異常があることを見出しました。コラーゲンと膠原は同じです。そこで、これらの病気は、コラーゲンの異常だろうと判断されて膠原病と総称されるようになりました。でも、現在では、後で述べるとおり、自分の臓器に免疫反応が起きていることが原因とわかっています。

多発性筋炎・皮膚筋炎でも、他の膠原病と同じく、筋肉と皮膚の症状以外にも様々な症状が現れます。関節痛は頻度が高く、そのため、リウマチ性疾患に含められることもあります。その他、肺も症状を起こしやすい臓器です。
なお、神経内科医は、多発性筋炎ではなく、多発筋炎と呼ぶこともありますが、同じ病気です。
2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
多発性筋炎・皮膚筋炎は、膠原病のなかで、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスに次ぐ患者さんの数と考えられています。2009年度の厚生労働省特定疾患治療研究事業における臨床調査個人票を解析してみたところ、受給者総数は、17,000名と推定されました。すなわちこれが我が国の患者さんの数となります。1991年の全国 疫学調査 では、年間推計受療患者数は、約6,000名とされていましたので急速に増えています。この数年でも、毎年1000から2000人の方が新規に発症しているようですので、今では20000人以上の患者さんがいらっしゃると推定されます。
3. この病気はどのような人に多いのですか
多発性筋炎・皮膚筋炎も他の膠原病と同様に、女性の患者さんが多いことがわかっています。我が国の統計では男女比は、1:3です。
発症年齢は、15歳以下が3%、60歳以上25%で、中年発症が最も多いようです。一般には、小児期(5-14歳)も小さなピークがあり2峰性分布を示すと言われますが、近年の小児医療助成制度の普及に伴い、特定疾患治療研究事業の医療費公費負担に申請する小児が減っているためか、臨床個人調査票による統計では小児のピークは明らかではありませんでした。しかし、小児期では皮膚筋炎が多発性筋炎よりも多く、症状も特徴的であることが多く、小児の多発性筋炎・皮膚筋炎は成人とは少し違った病因を伴って発症しているものと思われます。
なお、地理的分布では差が見られませんが、発症はある時期に固まることが多いことは、多発性筋炎・皮膚筋炎患者さんを多く診療している医師が感じているところの様です。
4. この病気の原因はわかっているのですか
免疫は、病原微生物を退治して身を守るための防御システムですが、膠原病ではこれが自らの臓器を標的としてしまっています。自己免疫と呼ばれる状態です。多発性気炎・皮膚筋炎では、筋肉や皮膚などを、免疫力が攻撃しているのが原因です。自己免疫は、いわば、軍隊の「友軍攻撃」ですが、なぜ、そのようなことがおきるのかは明らかではありません。生まれ持った体質に微生物感染などの外からの出来事が加わって発症するものと考えられています。
5. この病気は遺伝するのですか
多発性筋炎・皮膚筋炎はいわゆる遺伝病ではありません。しかし、自己免疫の起こし易さという体質は遺伝すると考えられています。そのため同じ家族の構成員が発症したという例も報告されています。しかし、ご家族で同じ様な筋力低下がある場合には、先ずは、筋ジストロフィーのような遺伝性の病気を疑う必要があります。
6. この病気ではどのような症状がおきますか
全身の症状として、倦怠感、疲労感、食欲不振があります。稀ながら発熱をきたすこともあります。筋肉の症状がほとんどの患者さんにみられ、皮膚筋炎では皮膚症状があります。それ以外の症状も認めることがあります。しかし、それらは全ての患者さんに起こるわけではなく、患者さん一人一人で症状は少しずつ異なります。なお、筋症状は殆どなく、皮膚症状だけの患者さんもいらっしゃり、無筋炎性皮膚筋炎とも呼ばれます。
筋症状は徐々に現れるので、通常は症状の出た日を特定できません。筋力の低下は、身体(胴)に近い筋肉に現れやすく、腕の筋力低下により、髪の手入れをしたり、洗濯物を干したりする時や高い所に物を上げる際に腕が上げづらい、太ももの筋力低下により、階段を昇るのが困難、座った姿勢から立ち上がりにくいなどの症状がでます。首の筋力の低下により、頭が枕から持ち上げにくくなります。
さらに、喉の筋力が低下して、食べ物が飲み込みにくくなったり、むせたり、またしゃべりにくくなったりします。食べたものが間違って気管に入りやすくなり、その結果、肺炎を繰り返すこともあります。
ごく稀に、心臓の筋肉も傷害され、その場合、不整脈や心不全症状を起こすことがあります。
皮膚筋炎では皮膚症状が出ますが、目立つのは顔の紅い皮疹です。むくみを伴った紅い皮疹が眼瞼に現れ、ヘリオトロープ疹と呼ばれます。他に、鼻唇溝、頭皮などにも紅斑が現れ、脂漏部位と呼ばれる部位であることから、脂漏性皮膚炎と誤った診断を受けていることもあります。手指関節の外側に表面がかさかさして盛り上がった紅斑も皮膚筋炎に特徴的で、ゴットロン丘疹と呼ばれます。肘、膝関節の外側にも盛り上がりはないものの同じような紅斑が現れ、これらはゴットロン徴候と総称されます。その他、首から胸にかけてや、肩から上背部にかけての紅斑がでると、それぞれV徴候、ショール徴候と呼ばれます。
これらの皮疹はかゆみを伴うことが多く、初めはかゆみだけで始まる方もいます。
皮膚症状と筋症状以外では、他の膠原病でも現れる症状を伴うことが多くあります。まずは、関節症状(痛み、腫れ)があります。このため、多発性筋炎・皮膚筋炎はリウマチ性疾患という大きな範疇に含まれます。しかし、関節リウマチと違って腫れが長期間続いたり、関節が壊れるようなことは殆どありません。寒くなると手指や足趾が白く冷たくなる レイノー現象 もよくあります。しかし、強皮症と違って尖端に潰瘍ができたりすることも殆どありません。
合併しやすい病気のうち特に注意しなくてはならないのは間質性肺炎と悪性腫瘍です。
間質性肺炎は普通の肺炎と異なり、細菌やウイルスなどが原因ではなく、前述の自己免疫が患者さん自身の肺を攻撃する場合に起こります。特に喉の痛みや痰などがないのに頑固に咳が出たり、運動時の息切れなどの症状となります。特に、筋炎症状は乏しいのに皮膚症状が強い皮膚筋炎に合併する場合は、急速に間質性肺炎が進行する場合がありますので、出来るだけ早く治療しなくてはなりません。
悪性腫瘍(癌など)は、特に皮膚筋炎で合併しやすいものです。多発性筋炎・皮膚筋炎を発症し、治療してから、見つかることもありますので、治療開始時とその後2年間は癌の有無をよく調べる必要があります。
7. この病気にはどのような治療法がありますか
治療は薬物療法が中心です。ただし、患者さん毎に最良の治療法は異なりますので、主治医の指示通りに規則正しく服薬することが大事です。日常生活では、治療開始時は安静が必要ですが、回復が始まってからはリハビリも必要です。しかし、過度の運動は筋障害を悪化させる可能性もあり一定の見解はありません。治療により筋炎が収まってきたら疲れない程度に運動をするのが良いようです。食事は、バランス良く栄養をとることを心がけるべきですが、薬の副作用による食欲 亢進 に任せることは避けるべきです。皮膚症状には、日光などの紫外線あたることを最小限にするようにします。
薬物は、主に副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)が使用されます。筋炎に対しては、一般に高用量ステロイド療法(体重1kgあたりプレドニゾロン換算で1mg/日)が2-4週間程度行われ、筋力や検査所見をみて有効な場合には減量し、数カ月かけて維持量にまで減量されるのが典型的です。皮膚所見も同時に良くなります。重症例には、メチルプレドニゾロン0.5ないし1gの点滴静注を3日間行うステロイドパルス療法を行うこともあります。
ステロイドは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、薬剤はこれに似た効果のあるものを化学合成したものです。健常人では、一日にプレドニゾロン換算で2-5mgのステロイドが分泌されています。本来の役割は、身体に対するストレスに対する抵抗力を与えるホルモンです。第二次世界大戦中にドイツで兵士が過酷な状況(ストレス)に耐えられるようになる薬として開発されていたそうです。実は、炎症もストレス反応のひとつなのでステロイドを服用すると炎症が抑えられるわけです。
しかし、これを沢山しかも長期間服用していると様々なことを引き起こすことがわかりました。免疫力低下( 易感染性 )、糖尿病、胃潰瘍、精神変調、筋萎縮(ステロイド筋症)、白内障や緑内障、 血栓症 、骨粗鬆症、食欲亢進などです。このうち、免疫力を低下させる作用は、免疫力が過剰なために自己免疫が起きてしまっている多発性筋炎・皮膚筋炎の治療には好都合です。高用量ステロイド療法は、炎症を収め、しかも原因となる免疫力も抑える作用もあり、一石二鳥の治療法です。
ステロイドは、多くの場合、初めは治療効果を重視して一日3分割服用とし、減量中は副作用軽減を目的として朝に多くなるように工夫します。急速に減量すると 再燃 をおこすことがあります。一般に、筋力の回復は発病後間もなく筋力低下の強くない方ほど良好です。
しかし、ステロイド療法が無効の場合、減量によって再燃が認められる場合には、免疫抑制薬を併用します。また、前述のステロイドのさまざまな作用が副作用として問題になってしまう場合には、初めからステロイドを中等用量 (体重1kgあたりプレドニゾロン換算で0.5mg/日)にして免疫抑制薬を併用することもあります。ステロイドは、ステロイド筋症を起こすので、治療による筋力回復とは逆に働きます。その他にも様々な副作用が必発のため、ステロイドの使用量を減らすためにも免疫抑制薬が併用されています。
現在、保険で認可されている免疫抑制薬は、アザチオプリン(イムラン、アザニン)、シクロフォスファミド(エンドキサン)です。間質性肺炎を合併している患者さんでは、タクロリムス(プログラフ)も保険で認められています。シクロフォスファミドは、強力な免疫抑制作用が魅力ですが、性腺機能不全を招いたり、長期使用で発がん性が問題となることもあり、間質性肺炎を合併竹刀限り欧米では殆ど使われていません。 保険適用 外ながら、代わってよく使われているのは、メトトレキサートです。海外では、シクロスポリンA(ネオーラル)やミコフェノレート(セルセプト)も用いられます。ただし、メトトレキサートは、副作用として間質性肺炎を起こすことがあるので、元々、間質性肺炎を合併している症例への使用は慎重になされる必要があります。
皮膚症状だけの場合には、局所ステロイド薬治療が優先されます。指尖にひび割れを伴うような痛みのある皮疹には、テープ薬により皮膚保護を兼ねることも出来ます。それでも効かない場合には、保険適用外ながらタクロリムス(プロトピック)軟膏やさまざまな経口薬が試されますが、なかなか奏功しないことが多いです。
ユニークな治療法に、 免疫グロブリン 大量静注療法があります。ステロイド抵抗性の症例に保険適用のあるこの治療法によって、急激に筋炎を改善させることができる場合があります。しかし、効果は一時的なので、他の治療法も併用して病気の活動性を抑える必要があります。
なお、合併症で急速進行性の間質性肺炎がある場合には、初期治療からステロイドに加えて免疫抑制薬を併用することが必要です。この場合は、タクロリムス(保険適用)ないしシクロスポリンA(保険非適用)が使用され、必要に応じてシクロフォスファミドも併用されます。悪性腫瘍が合併する場合、悪性腫瘍が存在する限り筋や皮膚症状が改善しにくく、悪性腫瘍の治療だけで多発性筋炎・皮膚筋炎が良くなる場合もあります。そのため、積極的に悪性腫瘍の検索と治療をしなくてはなりません。
8. この病気はどういう経過をたどるのですか
ステロイド療法は、9割以上の症例で効果を示しますが、大多数が日常生活に復帰します。しかし、4割の症例で免疫抑制薬も併用されています。
生命が危機に瀕するのは、間質性肺炎や悪性腫瘍の合併例です。特に急速進行性間質性肺炎では、ステロイド治療と積極的な免疫抑制薬併用が救命できる可能性のある唯一の治療法と考えられています。
なお、高齢者を中心に、炎症鎮静化後も筋力低下が残る場合が多くあります。筋再生を高める治療法が必要ですが、現在のところ、リハビリしか方法がみつかっていません。
9. 新しい治療法は開発されていますか
前項でご説明の通り、治療後も筋力低下が残るのが問題とされています。これを防ぐために分岐鎖アミノ酸製剤を使った医師主導治験が現在行われています。初めに治療するときから分岐鎖アミノ酸製剤を服用することで筋力低下を防ごうとする試験です。分岐鎖アミノ酸には殆ど副作用はないので筋力回復があれば、新しい治療法として認められる可能性が高いと考えられます。

おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.14更新

新型コロナウィルスワクチンの接種方法で注意換気:

 厚生労働省はこのほど、医療従事者向けに新型コロナウイルスワクチンの筋肉注射の手技を解説したリーフレット 「新型コロナウイルスワクチンを安全に接種するための注意とポイント」をホームページに掲載した。穿刺部位の確認、穿刺部位の消毒、穿刺方法、注射針の太さなどで注意を呼びかけている。

 注射部位は三角筋中央部で、穿刺部位は肩峰から真下に3横指程度下の位置が目安になると紹介。上方過ぎるとワクチン関連肩関節障害を、下方過ぎると橈骨神経障害を起こすリスクがあるとして注意を促している。消毒は、穿刺部位を中心から外側に向けて円を描くように直径cm以上の範囲を消毒綿で拭き、アルコールが乾燥するまで待つようにと紹介。穿刺は、「利き手でシリンジを持ち、注射部位周辺の皮膚を軽く広げるように伸展させてから三角筋の外縁に手を添え、注射針を皮膚に約90度の角度で素早く刺すように」と示している。

 また、注射針は通常、太さ25G、長さ25mmを用いるが、高齢者など筋肉量の少ない人の場合は長さ16mmの針を用いるなど、年齢・体格に応じて、適切に筋肉内に接種できるものを選ぶよう求めている。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.13更新

<胃MALTリンパ腫>
悪性腫瘍・がんの一種で、Bリンパ球の一部が正常の秩序から外れて増殖したものです。Bリンパ球とは、血液細胞のなかで、細菌やウイルスなどに対処する白血球の一種です。
リンパ球が増殖するリンパ腫は、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫に分類されたうえで、さらに細かく分類されますが、胃マルトリンパ腫はそのなかでも低悪性度に分類され、予後の比較的良好な疾患です。
胃マルトリンパ腫の原因となるリンパ球細胞は、リンパ組織における胚中心という部位での成熟を完了し、その後免疫グロブリン(体内に入った異物を排除する蛋白質)を作り出す形質細胞に分化する前の、辺縁帯リンパ球と呼ばれるものです。
マルト(MALT)とは、mucosa associated lymphoid tissueの略で、正式には、辺縁帯リンパ腫のうち胃の粘膜にあるリンパ組織のなかから生じてくるものを胃マルトリンパ腫といいます。
原因
節外性辺縁帯リンパ腫の原因としては、ピロリ菌をはじめとする細菌、ウイルスの感染、あるいは、自己免疫疾患などによる慢性的な一部の臓器での炎症反応が考えられています。
生体内では、抗原(細菌やウイルスなど)からの刺激に伴い局所で多種類のB細胞、T細胞が増殖を続けます。それが長期間続くと、抗原からの刺激により特定の種類のB細胞が単独で増殖を始めるようになります。
このB細胞が、遺伝子変異によって、抗原からの刺激無しに増殖する能力を獲得するとリンパ腫となります。これらの遺伝子変異は、B細胞の増殖に有利にはたらいたり、細胞の自死を妨げる働きをしたりします。
胃マルトリンパ腫の場合では、ピロリ菌による慢性胃炎が原因であることが多く、患者さんの9割以上に感染が認められます。
症状
胃マルトリンパ腫を含む、ほとんどの節外性辺縁帯リンパ腫は、比較的早い段階で特定の臓器に限った症状を起こし診断されることが多いです。そのため、微熱、倦怠感、寝汗といった症状(いわゆるB症状)を診断時に生じていることは多くありません。
胃での病変に起因する症状としては、逆流性食道炎、心窩部の不快感・痛み、食欲不振、体重減少、下血・黒色便などが挙げられます。
検査・診断
その他のリンパ腫と同様、診断の確定のためにはリンパ腫組織の生検が必要です。多くの場合は、上記のような胃に起因する症状の精査の過程で上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)をして、腫瘤が認められればその組織を一部採取して免疫染色やフローサイトメトリーといった病理学的な検査を行います。
内視鏡下で特に明らかな腫瘤が認められない場合には、診断に必要なだけの組織を採取することが困難な場合もあります。その場合、内視鏡下での超音波の使用や粘膜組織に加えて粘膜下組織まで採取することで診断の可能性が高まります。
その後の治療方針に関わるためピロリ菌に感染しているかの確認も非常に重要です。また、病期によって治療が異なるため、CTでの胸部、腹部、骨盤部の画像検査や骨髄穿刺・生検検査が行われる場合もあります。
治療
病期分類として、Ann Arbor分類という方法がその他の多くのリンパ腫では用いられますが、胃マルトリンパ腫の場合はLugano分類という方法が用いられます。
Lugano分類で早期(Stage I/II)、かつピロリ菌陽性の場合はピロリ菌の除菌療法(経口での抗菌薬内服)が行われます。除菌療法後に除菌の成功、失敗の判定を行うための再検査が必要で、失敗した場合には別の抗菌薬の組み合わせで2次除菌を行います。
リンパ腫治療の成功、失敗の判定には時間を置くことが必要なため、ピロリ菌除菌後に数か月毎に検査を行うことになります。
11;18の染色体転座がある場合は治療の成功率が低いという結果がありますが、除菌療法が安全な治療法で、放射線療法、全身化学療法では副作用を伴うことからまずは除菌療法が行われます。ピロリ菌陰性で早期の場合には放射線療法が行われます。
進行期(Stage IV)の胃マルトリンパ腫の治療方針に関しては、強いエビデンスはありません。ピロリ菌陽性の場合はピロリ菌の除菌を行い、その後症状が出るまで経過観察、あるいはリツキシマブという抗体療法を単独で行うか、場合によって抗癌化学療法(CHOP療法など)を組み合わせて治療することもあります。
この記事は

おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.13更新

松本清張:私は、17歳から、44歳頃まで、松本清張の作品に夢中であった。家内がお産の時も、彼の本に夢中、父が心筋梗塞で入院中の時も、彼の作品を読んでいた。彼の作品は、一枚目を読んだら、最後まで、読んでしまう魅力があった。それは、清張の苦悩に、取り囲まれた人生が、幼少期から45歳の芥川賞を取るまで、続いたからである。それから一気に映画作品38本書いた。推理、歴史、ノンフィクション、随筆を過去の苦悩の時間を埋めるように、彼の作品は爆発した。私は夢中になった。そこには、暗い青春と、社会への、冷静な分析と、権力に対する反骨心があった。彼は時間がなかった。原稿用紙に、しがみつきながら、この世を去らねば行けなかった。83歳であった。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.12更新

第118回日本内科学会総会総会を終えて;17時43分:

第118回日本内科学会総会を終えて;17時43分:

膨大な内科学会総会をまとめることはできません。専門家がこれだけ多くライフワークを述べらました。しかし、基礎医学的な話には、理解困難な内容が多く、不勉強さを痛感しました。

しかし、今日の午後になり、やっとメモを取る気になりました。膨大、難解、すばらしさに感動して聴いているのがやっとでした。しかし、大隅良典先生のお話で、ノーベル賞を取られた、

有名な先生ですから、ネットでも検索できますが、ご本人が言われたことで感動したことは、オートファシーの分子メカニズムに挑戦されたということです。当時誰も注目していなかった、

ライソザイムに10年近く孤独に研究に取り組まれたこと、1年に世界で20余りの論文しか出ていなかったのが、今、何万と論文が出て、生命体が持つ細胞内のタンパクの再利用と言ったら、簡単すぎます。先生のこの30年以上の研究のご苦労がよくわかりました。多発性硬化症を中原仁先生が、発表されたごく一部をメモしました。1960年のメルファラン.プレドニゾロン(MP療法)から、2000年の分子標的治療薬、管解、自家移植、地固め、強化療法、予後不良のマーカーARD2、骨髄微小微笑環境、CAR.T細胞免疫二重療法、申し訳ありません、これしかメモできませんでした。多発性骨髄腫の病態と治療の進歩、木崎昌弘先生のお話でメモできたことを書きます。B細胞の形質細胞が腫瘍化増大、破骨活性化、2-3人・10万人の頻度でMタンパクが3g/dl、染色体転座、MGUS(単クローン性免疫グロブリン血症)高Ca血症、免疫不全、巨舌、腎不全、ISC分類、、成人T細胞性白血病、新型コロナの熱き討論など、ご無礼ですが、ここで筆を置きます。私は多発性硬化症が243人と急増していると聞きましたが、私の臨床経験で、未だ診断出来ておおはしおりません。土曜の午後から日曜の17時43分まで聴講しておりましたが、やはり、まとめるのは無理でした。内科学会から雑誌に掲載されると思いますので、お許しください。おおはし

投稿者: 大橋医院

2021.04.11更新

大垣市の大橋医院の院長は、いつも患者さんのことで、頭がいっぱいです。:

4月10日の日本内科学会総会で、午後5時ごろ、腎性貧血の講義を聞いていました。奥深い講義で、二人もノーベル賞を取っています。何しろ、エリスロポエチン、血清鉄のコントロール、

HIF-PH阻害剤、血栓症など気になることが私の心を締め付け、ご家族に電話して月曜日一番で、大垣市民病院へ交渉します。(普段、大垣市民病院への悪口ばかり言って、申し訳ない!いざというときは大垣市民病院しか頼れる病院はありません。)金、土曜、日曜と内科学会総会は、おおはし朝9時から18時まで、休みなく講義が聞けます。製薬会社の太鼓持ちのいつも聞いている講義ではなく、純粋に医学講義です。今日も高尚な講義で感動の連続でした。明日も盛りだくさんの教育講演があります。全部真剣に聞きます。もう、私の診察している患者さんで、二人、悩むことが出てきました。月曜日に3っか所の医療機関と家族に電話せねばなりません。昨年も、内科学会総会の教育講演は聞いたのですが、一年の進歩はすごいものです。常に、私を頼っている患者さんに、当てはめています。4月11日も午前9時から午後6時近くまでですから、真剣に聴講します。患者さんを一人でも多く、幸せに導くことに塗らなります。

 

投稿者: 大橋医院

2021.04.10更新

さようならさようなら 元気でいてね:

今日、第118回日本内科学会総会が、午前9時から明日の17時半まであります。とても勉強になります。

この勉強会は、スポンサーが入らず、薬品の宣伝はありません。純粋に学問を楽しめます。ゆえに、おおはし今日の午前中の外来診察は、患者さん優先で、

今日の午後と明日は勉強に打ち込みます。

(普段、MRは大橋医院に用のある場合は、メール、Line,あるいは事務員にメモ用紙を置いておいてください。面会謝絶です。)

「さようなら、さようなら,元気でいてね,好きな二人はいつでも逢える。まっているのよ待っているのよ、院長の許可が出るまで,用件だけ言って、3分以内に帰りなさい。

MRはいらなくなります。」

 

投稿者: 大橋医院

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