大橋院長の為になるブログ

2021.12.23更新

作用機序1-7)
ツイミーグは、NAMPT(NAD+合成系酵素)遺伝子、ミトコンドリア呼吸鎖複合体Ⅰへの作用を介して、膵β細胞におけるグルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)という2つのメカニズムで血糖降下を示します。
これらの作用にはミトコンドリアを介した各種作用が関係していると推定されます。

作用機序:

2型糖尿病治療薬「ツイミーグ®錠500㎎」(イメグリミン)が2021年6月23日に国内における製造販売承認を取得しました。

ツイミーグ®錠は、既存の血糖降下薬とは異なる構造と、2つの血糖降下作用をもつ、新しいクラスの経口血糖降下薬です。ミトコンドリアへの作用を介して、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)により血糖降下作用を示すと考えられています。

有効性および安全性の評価のため、フェーズ3試験であるTIMES試験(Trials of IMeglimin for Efficacy and Safety)が実施され、日本で1100例を超える2型糖尿病患者に1回1000㎎が1日2回投与されました。試験の1つであるTIME1がすでにDiabetes Careに掲載されています(Diabetes Care 2021 Apr; 44(4): 952-959.)。TIME1は2017年12月~2019年2月に、日本人の2型糖尿病患者213例(解析対象は212例)を対象とした24週間のイメグリミン単剤療法による有効性、安全性および忍容性を検討したプラセボ対照、二重盲検、ランダム化比較試験です。イメグリミン投与群ではHbA1cがベースラインより-0.87%(95%信頼区間 -1.04~-0.69)と低下しました。有害事象は両群ともに約半数(イメグリミン投与群で47例(44.2%)、プラセボ軍で48例(44.9%))で認めましたが、イメグリミン投与と関連した重度の有害事象はなかったと報告されています。

 

SGLT2阻害薬に続く、新たな作用機序の薬として、今後の動向に注目です。なお、現時点での薬価収載時期は未定です。

情報元:大日本住友製薬ニュースリリース https://www.ds-pharma.co.jp/news/ わたしが聞いた講義では「ツイミーグ錠(イメグリミン)の薬の誕生で糖尿で良かった。イメグリミンで

糖尿病で一病息災、血糖値じゃない、幸せな生活がやってくる。」

投稿者: 大橋医院

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