大橋院長の為になるブログ

2021.11.30更新

<釧路の女>    DR.NO
 (ここに書いてある文章はフィクションであり、現実のものではありません。)
 ぼくの女房は,よく家出をしてね、困ってしまうのだ。家の中にはどこに何があるか、見当がつかないからね。「そんなによく家出するの?」いや、朝、出て、夕方には帰ってくるがね。「何かの用事で、買い物でもしたのではないか?」いや、それが組のものの集まりや言うてね!「物騒やね」いや同窓会ですね。3年一組の同窓会だから、組のもの集まりなんだ。「誤解される言い方をするな」それがね、今度は釧路の実家へ出かけてね。新幹線で帰ると言うんだ。「釧路に新幹線は止まらんやろ?」そんなこと、どうでもいいんだ。それでね、釧路から新幹線に乗り込んでね、「勝手にしろ!」新幹線は走るよ、どこまでも、北へ東へくるりと南へ、オホーツク海に飛び込まないように!「新幹線がそんなに小回りするか?」いや、それぐらいやないぞ、新幹線は、速いからね、あっという間に仙台、東京、大阪、広島ですわ。「ノンストップ?」いや、岡山に休憩したがね。そこで女房が弁当の売り子に頼んでね、1050円というのに、1000円にまけろと交渉したが駄目やったらしいわ。「新幹線で弁当代は50円もきっちり払わなあかん」そして新幹線はやがてトンネルへ入った。トンネルを入ったら、またトンネルや、トンネルを出たり入ったり10回目のトンネルは最悪やった。トンネルは行きどまりになっているんや。まだ工事中やて。「そんな話、信じられん!君の女房は本当に新幹線に乗ったのか?」いや、少女漫画に夢中で未だに釧路駅にいますわ。「そんな、あほな!」(おあとがよろしいようで)

投稿者: 大橋医院

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