大橋院長の為になるブログ

2020.08.31更新

川崎病とCovid-19:

川崎病とは「臨床像全く違う」
――日本では川崎病学会が5月7日、「川崎病の患者数に変化はなく、欧米で報告されているような川崎病類似の重症例、川崎病とCOVID-19の合併例は確認されていない」と、国内外の一部報道を牽制する声明を出しています。川崎病は感染症に関連して起こることがあるとのことですが、COVID-19との関連をどう見ていますか。

 それは十分に注意して考えないといけない点です。MIS-Cは「川崎病様疾患」とも暫定的に呼ばれているのですが、川崎病とは臨床像が全く異なります。川崎病は基本的に、4歳以下の子どもに多いのです。欧米のCOVID-19流行に伴って増加が報告されているケースは10歳前後が中央値です。そして、MIS-Cは多くのケースで消化器症状の合併が見られ、腎不全、心不全の合併も多いですし、ICU入室率も高い。幸い、ほとんどの子どもは最終的には改善しているようですが、全身性の臓器障害が極めて強いところも川崎病とは異なりますね。

――ご専門の先生から見ると全く異なる臨床像なのですね。おおはし

投稿者: 大橋医院

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