大橋院長の為になるブログ

2020.05.08更新

レムデシビルを申請から3日で特例承認 厚労省、適応は人工呼吸器やECMO使用の重症患者:

厚生労働省は5月7日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症の治療薬として、エボラ出血熱の治療薬として開発された、ギリアド・サイエンシズのレムデシビル(製品名:ベクルリー点滴静注液100mg、点滴静注用100mg)を特例承認した。5月4日の同社の申請から3日というスピード承認だ。同日開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で了承した。
 加藤勝信厚労相は、「供給については、必要としている患者の方々に速やかに薬剤が届くよう、今後ギリアド・サイエンシズと相談をしていきたいと考えている。引き続き、1日も早く国民の皆さんに新型コロナウイルス感染症の治療に資する薬を届けていよう最善を尽くしていきたい」と語った。現時点ではいつ、どのくらい供給されるかは未定だという。

添付文書の「効能・効果」には、「主な投与経験は、酸素飽和度94%(室内気)以下、酸素吸入を要する、体外式膜型人工肺(ECMO)導入または侵襲的人工呼吸器管理を要する重症患者に対してあることから、現時点では原則として重症患者を対象に投与を行うこと」と記載。侵襲的人工呼吸器管理またはECMO が導入されている患者では総投与期間は10日間まで。それ以外の患者では5日目まで、症状の改善が認められない場合には10日目まで投与する。5月1日のFDA(米食品医薬品局)の緊急時使用許可の基準に準拠した。
 用法・用量は、▽成人および体重40kg以上の小児には、投与初日に200mgを、投与2日目以降は 100mgを1日1回点滴静注、▽体重3.5 kg以上40kg未満の小児には、投与初日に5mg/kg を、投与2日目以降は2.5 mg/kgを1日1回点滴静注――だ。
 医師は投与に当たって、患者に有効性と安全性について文書で説明し、文書による同意を得ることが求められる。レムデシビルは、既に日本も参加する国際共同治験が実施されている。厚労省は、同治験などで得られた知見をまとめ別途、留意事項通知を発出する予定。
 厚労省は5月4日付の事務連絡「新型コロナウイルス感染症対策における重症患者に対するレムデシビルの必要量等の把握について」で、「日本への供給量が限定的になる可能性がある」として、CO重症患者数やその受け入れ医療機関等を把握するためのWeb調査項目に、各医療機関における必要量等も入力することを求めている。それを踏まえ、配分する方針。おおはし

投稿者: 大橋医院

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