大橋院長の為になるブログ

2020.04.29更新

漢方治療に巡り合えて:私は35歳でもう開業しているが(今は66歳:昭和28年生まれ)、西洋医学だけで地域医療をしていると、なんだか物足りなくて、名古屋で漢方の勉強会があると聞いて、

吸い寄せらるようにその講義にでた。驚いた。講師は安城市で開業している広瀬滋之先生、すごいオーラだ。僕はこの先生に一瞬に惚れこんでしまい、彼の講義を追いかけるのである。犬山の漢方キャンプに始まり、診療所も見せていただいた。熱心なこと、たくさん本を書いておられ、すべて読んだ。やはり、漢方医学のバイブル、「黄帝内経」、張仲景の「傷寒論」は、夢中になり読んだ。

西洋医学は解剖学、生理学、臨床医学へ進む中で、漢方医学は、「気,血,水」という概念、「陰陽五行説」「虚実」など少し概念が違うが、しかし、漢方医学を学ぶと、患者さんと優しく接することができるのである。西洋医学では患者さんの不定愁訴をないがしろにしがちだが、漢方医学は患者さん全体をみて、患者さんが訴えること全てが、治療の参考になる。そして、患者さんと、お互いの気持ちを理解しあい、脈を優しくい取り、舌を観察し、舌の裏の舌下静脈をかんさつし、腹診といって、お腹を優しく触診する。すっかり信頼関係ができると、患者さんのしゃべること、しゃべること、そこから患者さんの人生観、生活、環境、家族関係、仕事の対人関係なども聞いちゃう。おおばあさんのお嫁さんの悪口は気を付ける。大概、おばあさんを心配している優しいお嫁さんだ。便秘といっても、漢方医学は、下剤が多くあり、どんな便秘か詳しく聞く、又、西洋医学ではできない、体を温めたり、冷やしたり、汗の出ぐあい、めまいも詳しく、即効性のある漢方薬もいっぱいある。多くの患者さんが漢方薬は長く飲まないと聞かないと思っているからだ。こむらがえりの芍薬甘草湯に始まり、感冒に関しては、即効性のある薬が多い。勉強すればするほど、患者さんの診察が楽しくなるし、漢方薬はおいしい。その患者さんと「証」があえば、その薬はおいしい。私の自慢の症例に「尋常性乾癬」という難治性の皮膚病があるが、その患者さんは西洋医学に多額なお金を出して膨大な薬を何種類と飲んでも治らなかったが私の「黄連解毒湯」で、今はきれいな皮膚である。家族風呂も一番に入れるし、温泉にも楽しめる。漢方には無限の患者さんに対する優しさがある。私はこの前、おおはしWeblestureを2時間聞いたが、竹ジョ温胆湯、半夏瀉心湯の素晴らしさを知った。今更ながら補中益気湯のオールマイティを知った。これからも西洋医学と仲良く使っていくつもりです。

投稿者: 大橋医院

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