2020.06.11更新

「閉じこもりはいやだよ」最近、コロナ騒ぎで、ますます仕事終了後、書斎に閉じこもり、我が家の女性群とは口を聞かなくなった。これは私にない彼女達のバー小体(性染色体で、女性はXX,私はXY,XXの一つは不活化しており、細胞核に潜んでいるのが顕微鏡レベルで見えるのだ。)のせいであろう。私以外、不幸にも家族、職場、アルバイト先女性である。うらやましいかと思われがちだが、バー小体を忘れてはいけない。女性は超リアルに物事を考え、有り得ないロマンを妄想する私とは、一言も共有するところがない。がっかりする現実だが、昨日から私の書斎に引きこもり、前より集めた本の背表紙を眺める。膨大な本に楽しい。私は何故か吉川英治の「新.平家物語」を取り、平治の乱で敗れた頼朝が、東へ東へと敗走する中、垂井で吹雪に逢う所の文章を読む。父と兄とは、はぐれ一人ぼっちになる。これが幸いで、父親と兄は平家に捕まり打ち首になる。しかし、時間遅れで頼朝も捕まり打ち首直前に、平清盛の継母が、先立たれた子にそっくりで、せめて命は助けてくれと、伊豆への島流しになる。これが後に平家滅亡の原因である。バー小体のせいである。私は、この吉川英所の名文をわが家の掃除で忙しそうなバー小体を持った妻と娘に見せると、全く無視され、やがて憎悪の目で書斎から出るなと言われ頼朝の伊豆の島流しと重なる。男女差の深さを痛感する。最近コロナ流行のせいで女性は、マスクで顔を隠し、下心で観察しても、美女か醜女が分からない。バー小体を持たない私は患者さんが来院したら全力で診察するが、診察室から書斎に引きこもるのが一番幸せである。おおはし

投稿者: 大橋医院