2016.11.18更新

しんさつ

<シュライバー>  DR.NO

 シュライバーとは書くとか記録することをドイツ語でschreibenというところからきたのか、上司、主に教授の外来の記録係をいう。特に医師になりたてのフレッシュにとって、教授の外来のシュライバーをやらしていただくというのは光栄の極みであるはずである。教授のお傍で、診察技術をご指導してもらい、検査の進め方、処方なども勉強できるのである。しかし、いずれのフレッシュもこの日は憂鬱なのである。またどんなことでも、お叱りを受けるかわからないからである。
 私もシュライバーになる日が来た。おはようございますにも緊迫感が漂っている。私語など交わす雰囲気ではない。私の最初の仕事は教授の処方を処方箋に書き写すという単純な仕事である。つまり、薬の名前や処方の量が勉強できるのである。そこで私は教授の処方で最初とても感心したのである。カルテにRp:do 3x1毎食後と書いてある。そういえばどのカルテにも“do”がよく書いてある。これはよく使う薬で、是非どんな薬か後で勉強せねばならぬと思った。堂々と処方箋にRp:do 3x1毎食後と薬剤部に回した。早速、薬剤部から電話が入った。処方箋にdoを書いたやつは誰だというお

投稿者: 大橋医院