この二人は、もちろん夫婦ではない。介護施設のご利用者様と、看護婦であろうか?そうではない。
それが、ややこしい話が持ち上がっている。この車椅子に乗っている男性には、遠く離れた介護施設に妻がおり、
彼が入居している施設にも、ある女性がおり、この人の家内であると主張しているのである。しかも、その家内であると主張する女性は、
亡くなったご主人の遺影をいつも持っている。
ややこしいから、整理すると、この男性には、今も家内が別の施設にいるし、彼の施設にいる女性は、未亡人である。
ところが、この二人が夫婦であると主張しているのである。その二人は、朝から晩まで離れない。手を握り、寄り添い、いたわりあう。
身の回りは、女性がすべて致し、お互いに、心配そうに見つめあっている。施設は、この二人は、夫婦、いや、愛人扱いにすることにした。
いつもいっしよで、嫉妬もあり、そっと二人の世界をたいせつにすることにした。この二人の夜のいとなみは、どうなっているのか?
そんな野暮な質問は、やめましょう。残り何年あるかわからぬが、、二人の愛の世界を見守ろ!