2015.09.17更新

山本周五郎著:樅の木は残った(下巻)49ページ

 その寝間の灯は暗くしてあり、家の中はしーんと寝静まっていて、
おくみの寝息だけが、断続してかすかに耳についた。三日前から、
甲斐はこの湯島の家に来ていた。「くびじろ」の角にかけられた傷が痛む、
という理由で。事実、その年の梅雨に、傷は痛見出し、夏中酷く答えた。
おくみはよく眠っていた。初めて甲斐と寝屋をともにしたのですっかり、
満足し安心しているらしい。


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投稿者: 大橋医院