2024.10.03更新

本論文は、中年期におけるストレス疲労が認知症発症にどのように影響するのかを長期にわたり追跡した、非常に興味深い研究である。認知症のリスク要因として、これまで多くの生活習慣病や遺伝的要因が取り上げられてきたが、精神的ストレスが認知症に具体的にどの程度寄与するのかは未解明の部分が多い。

 特に、本論文は50年にわたる追跡データを用いて、女性を対象としたストレス疲労と認知機能の低下の関連性を調査しており、実臨床において高齢女性患者のストレス管理が重要であることを示唆している。家庭医療学の観点からも、長期間にわたる慢性的なストレスが認知症に及ぼす影響を検討することで、予防的なアプローチや介入の新たな視点を得られる可能性がある。

私の見解
 本論文から、中年期における慢性的なストレスや疲労が、後年にわたり認知機能の低下を引き起こす可能性が示された点は、家庭医として日常診療において注視すべき点である。実際に、ストレスや疲労を訴える患者は少なくなく、その多くがうつ病や不安障害と併発していることが多いが、この研究は、ストレス関連の疲労(stress-related exhaustionを以下このように翻訳する)がこれらの精神疾患とは独立して認知症リスクを高めることを示唆している。

 具体的には、ストレス関連の疲労を有する女性は、75歳以前に認知症を発症するリスクが有意に高く(ハザード比2.95、95%CI 1.35–6.44)、認知症発症年齢も平均76歳と、非ストレス群(82歳)に比べて若い。この結果から、疲労を伴う深刻なストレス状態にある患者には、特に注意を払う必要があることが分かる。

 私の臨床経験でも、慢性的なストレスを抱えた患者は、記憶力の低下や集中力の欠如といった認知機能の低下を訴えることが多い。これが長期的には認知症の発症リスクを高める可能性があることを示すこの研究結果は、ストレスの診療において、早期からの介入と長期的なフォローアップがいかに重要であるかを再認識させる。

 また、家庭医療では患者との長期的な信頼関係を築くことが可能であるため、ストレス管理に関する包括的なケアを提供できる立場にある。ストレス関連の疲労のサインを見逃さず、適切なストレスマネジメントを提案することが、患者の将来的な認知機能の維持に寄与する可能性がある。

日常臨床への生かし方
 本研究の結果を鑑みて、慢性的なストレスを抱える患者には、心理的な支援やライフスタイルの改善を促すとともに、ストレス管理プログラムへの参加を推奨することが有効である。特に、認知症リスクが有意に上昇する年齢になる前(75歳以前)に、定期的な健康相談やストレスマネジメント指導を行うことが、認知症予防につながる可能性がある。

 本研究で示されたように、ストレス疲労を有する患者は、同年代の非ストレス群と比較して認知症発症リスクが高いため、ストレス軽減に向けた具体的な介入が求められる。

投稿者: 大橋医院

2024.10.01更新

リン酸エステル加水分解過程に亜鉛依存性酵素関与が示唆、正確な作用機序は?

 京都大学は9月17日、培養細胞とラットを用いて、ビタミンBのリン酸エステル加水分解に4つの亜鉛依存性酵素が重要な役割を果たすこと、さらに、この加水分解活性が亜鉛栄養状態によって大きく影響されることを明らかにしたと発表した。この研究は、同大大学院生命科学研究科の神戸大朋准教授、湯浅花修士課程学生(研究当時)、西野勝俊助教(現:東京工科大学講師)、永尾雅哉教授、東京慈恵会医科大学の木戸尊將講師、須賀万智教授、滋賀県立大学の福渡努教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「The FASEB Journal」にオンライン掲載されている。

 ビタミンBは水溶性の補酵素であり、さまざまな酵素の補因子として生命維持に不可欠な役割を果たす必須微量栄養素だ。例えば、ビタミンB1(VB1)は、ピルビン酸脱水素酵素やα-ケトグルタル酸脱水素酵素などの酵素とともに炭水化物代謝に関与する。ビタミンB2(VB2)はクエン酸回路、脂肪酸酸化、およびホモシステイン代謝に関与するいくつかの酸化還元酵素の補因子として機能しており、また、他のビタミンの代謝にも関与する。

 ビタミンB1(VB6)はアミノ酸、脂質、炭水化物の代謝を含む細胞代謝過程に関与しており、神経伝達物質の合成や1炭素代謝にとって重要だ。このように、ビタミンBはさまざまな生体反応に関わっているため、不足すると健康が損なわれることがよく知られている。細胞内でビタミンBが生理機能を発揮するには、リン酸エステルまたはヌクレオチドといった活性体の形(以下、リン酸エステル体)である必要があり、VB1はチアミン二リン酸(TDP)、VB2はフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、VB6はピリドキサールリン酸(PLP)が主たる活性体となる。一方で、これらのリン酸エステル体が細胞内に取り込まれて利用されるためには、膜輸送される前にリン酸エステルが加水分解される必要がある「TDP→チアミン、FAD→リボフラビン(RF)、PLP→PL(ピリドキサル)」この過程には亜鉛依存性酵素が関与していることが示唆されていたが、これまで、その正確な作用機序は明らかにされていなかった。

4つの亜鉛依存性酵素が重要な役割

 研究チームはこれまで、消化管からの亜鉛吸収や亜鉛依存性酵素に亜鉛を供給する役割を果たす亜鉛トランスポーターに関する解析を実施してきた。その研究過程で細胞外や細胞膜に局在して機能する亜鉛依存性酵素が、さまざまなリン酸エステル体化合物を加水分解していること、さらに、このリン酸エステル体の加水分解がいくつかの栄養素の細胞膜の通過に重要であることに注目した。特に、リン酸エステル体の加水分解が吸収・代謝に必須となる栄養素としては、VB1(TDP)、VB2(FAD)、VB6(PLP)があり、同研究ではこの加水分解に関わる酵素を特定することを試みた。リン酸エステル体の除去に関わると予想される15種の酵素を1つずつ過剰発現させて加水分解活性をHigh Pressure Liquid Chromatography(HPLC)を使用して解析した結果、ALP、CD73、ENPP1、ENPP3の4つの亜鉛依存性酵素が重要な役割を果たすことを明らかにした。

ビタミンB代謝、亜鉛栄養状態によって大きく影響される

 研究グループは、別の先行研究において、これら4つの亜鉛依存性酵素の活性が亜鉛欠乏に応じて鋭敏に低下することを明らかにしていた。そこで、亜鉛状態を変化させて培養した培養細胞や亜鉛欠乏食で飼育したラットの血清を使用して、亜鉛栄養状態とビタミンBリン酸エステル体の加水分解との関係を解析したところ、この加水分解活性が亜鉛欠乏によって大きく減少することが明らかとなった。これらの結果は、ビタミンB代謝が亜鉛栄養状態によって大きく影響されること、すなわち、亜鉛栄養状態を適切に保つことがビタミンB代謝において重要であることを明確に示した成果になる。

亜鉛欠乏症の多様な症状に新たな知見

 亜鉛欠乏は非常に多様な症例を示す。その中にはビタミンB欠乏症と類似したいくつかの症状も存在している。今回の研究成果は、亜鉛栄養状態とビタミンB代謝との間の関連性を示す興味深い結果となるだけでなく、亜鉛欠乏症とビタミンB欠乏症との間の類似性を説明し、亜鉛欠乏症の多様な症状に関する新たな知見を提供する成果となると考えている。今後は、本知見を臨床戦略に役立てたいと考えている、と研究グループは述べている。

投稿者: 大橋医院

2024.10.01更新

今のケアに満足していない方へ。1日2回、1回2錠。小粒で飲みやすく、続けやすい。 シミの原因となるメラニンをもとから抑え、肌のターンオーバーを正常化し、シミを緩和します。 シミ対策にプレミアムの力。4つの作用でシミを緩和。代謝を助けるL-システイン。シミケア。

投稿者: 大橋医院

2024.10.01更新

韓国でのSGLT-2阻害薬とDPP-4阻害薬を開始した40-69歳の2型糖尿病患者における認知症リスクを比較した大規模な集団ベースのコホート研究である。この研究では、SGLT-2阻害薬使用者は、DPP-4阻害薬使用者と比較して認知症のハザード比が0.65(95%CI 0.58-0.73)となったことが示されている。さらに、SGLT-2阻害薬の治療効果は治療期間が長くなるに伴って増加し、アルツハイマー病や血管性認知症に対しても同様の効果が見られたという結果となっている。

 本論文は、糖尿病治療薬としてのSGLT-2阻害薬が単に血糖コントロールに寄与するだけでなく、認知機能の低下を防ぐ可能性があるという点で非常に興味深い。このような効果は、日常診療における認知症予防戦略に新たな可能性を提供するため、糖尿病患者のケアにおいて非常に重要であると考えた。特に、2型糖尿病患者は認知症のリスクが高いことが知られており、SGLT-2阻害薬が認知症予防に有効である可能性があるという点は着目に値する。

私の見解
 糖尿病患者の認知機能低下に対するリスク管理は、包括的な患者ケアにおいて重要な課題である。筆者も日常臨床で多くの高齢糖尿病患者を診療している中で、認知症の予防は特に関心が高い。

 今回の研究が示すSGLT-2阻害薬の認知症予防効果は、臨床現場で幅広く活用できると考えられる。糖尿病患者の認知症リスクは、アルツハイマー病や血管性認知症など複数のタイプがあり、そのメカニズムはインスリン抵抗性や血管障害など多因子にわたる。SGLT-2阻害薬の使用によって、認知症のリスクが0.65に低減するという結果は、血糖コントロールだけでなく、同薬の心血管保護作用や抗炎症作用、さらには神経保護作用が関与している可能性が高い。このことは、血糖管理と認知機能の保護が密接に関連しているという見解を裏付けるものである。

 総じて継続的な外来では、患者との長期的な関係性を重視し、認知機能の変化を早期に把握し予防的な介入を行うことが重要である。この文脈で、SGLT-2阻害薬の長期使用が認知症予防に寄与する可能性があることは、非常に有用な知見である。例えば、糖尿病患者に対する血糖コントロールの改善と同時に、認知機能低下を防ぐための予防策としてSGLT-2阻害薬の使用を積極的に検討することができる。また、認知機能の低下を早期に発見するために、定期的な認知機能検査や生活習慣改善の指導も併用して行うことが望ましい。

 ただし、あくまでもガイドラインなどと照らし合わせて糖尿病治療薬を適切に決めていくことが望ましいのは変わらない。

日常臨床への生かし方
 具体的な日常臨床での活用方法として、まず糖尿病患者に対してSGLT-2阻害薬を選択する際には、認知症予防の観点も含めた包括的な評価が重要である。特に、認知症の家族歴がある患者や心血管リスクの高い患者には、SGLT-2阻害薬の使用を優先的に検討することができる。実際に、本研究では治療期間が2年以上になると認知症リスクがさらに低減することが示されており、長期的な使用が推奨される可能性がある。

 長期に継続する外来では特に、患者一人ひとりのリスクファクターを考慮しながら最適な治療法を選択することが求められる。本論文で示されたSGLT-2阻害薬の認知症予防効果は、そのような個別化医療の一助となる知見であり、今後の日常臨床において有用に活用できるだろう。

投稿者: 大橋医院

2024.09.30更新

高齢化社会を迎え、いかに健康寿命を延ばすかは、重要な課題です。定期的にスポーツをできている人はいいとしても、現実にはなかなか難しいことも多く、体力を維持するため、〇〇〇ザップなど、手軽なフィットネスが流行っているのも健康への関心の現れかと思われます。

 筆者自身が、「運動不足⇒体が硬くなる⇒動きにくくなる⇒さらに運動不足になる」という悪循環を感じていたところ、体の硬さが死亡リスクに関与するかもしれない、という論文が目に入ってきました。

 通常、体力というと、筋力や歩行能力、日常生活遂行能力など、運動能力に関するものが多いと思いますが、本論文で評価しているのは、運動能力ではなく、体の20の関節の柔らかさです。約3000人の中高年男女を登録し、平均12.9年経過観察をしています。そして、体(関節)の柔軟さが生命予後と相関があるという結果だったことを示しています。また、予想通り、女性は男性よりも15歳以上体が柔軟であるという結果でした。体の柔軟性に注目したかなりユニークな研究だと思いますし、その結果も興味深いものでしたので、ここで紹介しました。

私の見解
 「体の柔軟性が生命予後に関連する」という結果を示した本論文は、ヒトの体力を評価する上で新しい視点を提供してくれたと思います。柔軟性が予後に関連するメカニズムについては、本論文では触れられていません。心血管系の機能と相関するのか、骨格筋の質となんらかの関連があるのか、などが考えられると思いますが、今後の課題と言えるでしょう。また、ストレッチトレーニングなどで柔軟性を高めることが予後改善につながるかどうかも、非常に興味のあるところです。

日常臨床への生かし方
 中高年になると体を動かすことが億劫になりますが、柔軟性を保つため、なるべくまめに体を動かすことは大事です。また、スポーツやフィットネスクラブに出かける時間がなくても、家でストレッチをすることで柔軟性を維持することができます。

投稿者: 大橋医院

2024.09.30更新

<脂質異常症>
概要
脂質異常症とは、血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)が多すぎる、あるいは少なすぎる状態をいいます。従来は高脂血症と呼ばれていた病態も脂質異常症の一部に含まれます(高脂血症という用語は病態を正しく表していないとして、2007年に日本動脈硬化学会が診断名を「脂質異常症」に改訂しました)。
血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が基準値よりも高すぎても、逆にHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の値が低すぎても、動脈硬化を引き起こすリスク因子になります。このため、脂質異常症は、や脳梗塞など、動脈硬化によって発症する可能性のある血管系の病気の引きがねになると考えられています。
原因
生活習慣
脂質異常症の多くは生活習慣によって起こります。多くは運動不足や偏った食事、肥満などが原因で成人以降に発症します。
体質的な要因
他の病気や薬の影響
他の病気や服用している薬の影響で、血液中の脂質のバランスが悪くなることによって脂質異常症を発症することがあります。他の病気や服用している薬など、なんらかの原因があるものを二次性(続発性)脂質異常症といいます。
脂質異常症と関係がある病気には、糖尿病やその他の内分泌疾患(クッシング症候群・先端巨大症など)のほか、甲状腺機能低下症・肝胆道系疾患・腎臓病(ネフローゼ症候群)などが知られています。また、原因となる薬剤として、ステロイドホルモン、β遮断薬、経口避妊薬などが知られています。
症状
脂質異常症は基本的に症状が現れないことが多いです。原発性高脂血症や高コレステロール血症では皮膚に特徴的な黄色腫を生じることがあります。また、眼球に角膜輪(かくまくりん)と呼ばれる白い輪がみられたり、高カイロミクロン血症による肝腫大がみられたりすることもあります。
脂質異常症をそのまま放置していると、動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの病気を起こしやすくなります。また、中性脂肪の値が高いと、冠動脈疾患・脳梗塞・脂肪肝・などのリスクが高まります。
検査・診断
脂質異常症の診断では、空腹時の血液中に含まれる脂質の値が重要になります。そのため、血液検査を行い、LDLとHDLの2つのコレステロールの値と、中性脂肪の値を測定します。
治療
脂質異常症の治療は、生活習慣が原因である場合には生活習慣の改善が基本となります。それだけでは十分な改善がみられない場合は薬物治療が考慮されます。
生活習慣の改善
生活習慣の改善には、禁煙、食生活の内容を見直し、食べ過ぎをやめること、お酒の飲み過ぎを控えること、さらにウオーキングや水泳、ラジオ体操などの有酸素運動を取り入れることが有効です。
薬物治療
薬物治療には大きく2種類の薬があります。1つは、コレステロールの値を下げる薬で、代表例はスタチン系薬とよばれるものです。もう1つは中性脂肪の値を下げる薬で、代表例はフィブラート系薬やエイコサペンタエン酸とよばれるものです。

 

投稿者: 大橋医院

2024.09.29更新

基本情報
薬効分類
植物ステロール製剤
コレステロールや脂質の低下作用や脳内の機能改善作用により脂質異常症や心身症による症状を改善する薬

詳しく見る
植物ステロール製剤
ハイゼット
効能・効果
過敏性腸症候群の身体症候
過敏性腸症候群の緊張
過敏性腸症候群の不安
過敏性腸症候群の抑うつ
高脂質血症
更年期障害の身体症候
更年期障害の緊張
更年期障害の不安
更年期障害の抑うつ
心身症の身体症候
心身症の緊張
心身症の不安
心身症の抑うつ」


注意すべき副作用
めまい 、 ふらつき 、 浮上感 、 嘔気 、 嘔吐 、 腹痛 、 下痢 、 便秘 、 腹部膨満感 、 食欲不振
用法・用量(主なもの)
〈高脂質血症〉ガンマオリザノールとして、通常成人1日300mgを3回に分けて食後に経口投与する
なお、年齢、症状により適宜増減する
〈心身症(更年期障害、過敏性腸症候群)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ〉ガンマオリザノールとして、通常成人1日10〜50mgを経口投与する
なお、年齢、症状により適宜増減する
ただし、過敏性腸症候群に用いる場合は、1日最高50mmg


主な副作用
めまい 、 ふらつき 、 浮上感 、 嘔気 、 嘔吐 、 腹痛 、 下痢 、 便秘 、 腹部膨満感 、 食欲不振 、 過敏症
上記以外の副作用
発疹 、 そう痒 、 皮膚異常感 、 血圧上昇 、 頭痛 、 頭重感 、 いらいら感 、 動悸 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 肝機能障害 、 口渇 、 浮腫 、 脱力感 、 眠気 、 腹部不快感 、 不快感 、 腹鳴 、 胸やけ 、 げっぷ 、 無味感 、 口内炎 、 潮紅 、 倦怠感 、 体のほてり 、 夜間頻尿
基本情報

相対禁止
妊婦・産婦
注意
授乳婦
新生児(低出生体重児を含む)
乳児
幼児・小児
高齢者
投与に際する指示
高齢者
年齢や性別に応じた注意事項
注意
小児等(0歳〜14歳)
基本情報
副作用
注意事項
相互作用
処方理由
添付文書
相互作用
基本情報


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



効果・効能(添付文書全文)
1). 高脂質血症。
2). 心身症(更年期障害、過敏性腸症候群)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ。
(効能又は効果に関連する注意)
〈高脂質血症〉適用の前に十分な検査を実施し、高脂質血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。

用法・用量(添付文書全文)
〈高脂質血症〉
ガンマオリザノールとして、通常成人1日300mgを3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈心身症(更年期障害、過敏性腸症候群)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ〉
ガンマオリザノールとして、通常成人1日10〜50mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、過敏性腸症候群に用いる場合は、1日最高50mgまでとする。

投稿者: 大橋医院

2024.09.28更新

88歳のお爺さん、火曜日は元気だったのに、木曜日から、発熱、38度、意識混濁、

先ほど往診に行ったが、血圧140/80、spO2:94,肺音、心音が良いが

尿から、黴菌が、好中球、扁平上皮、  ”尿路感染”からの発熱、早速、点滴と抗生物質を静注、

これで明日も仕事続行だ。今日も明日も午後2時から勉強会、

サー頑張るぞ!

投稿者: 大橋医院

2024.09.27更新

先に保険適用された「レケンビ点滴静注200mg」「同点滴静注500 mg」(一般名:レカネマブ(遺伝子組み換え))と同様に、対象患者数が多くなると予想され、保険適用された場合には「巨大な市場規模になる」可能性があるため、「薬価算定の特例ルール」を検討する—。

9月25日に開催された中央社会保険医療協議会・総会でこうした議論が始まりました。今後、具体的な特例ルールを薬価専門部会で議論し、それを中医協総会で承認した後に、下部組織である薬価算定組織で具体的な値決め(薬価案の作成)が行われます。

なお、同日には薬価専門部会も開催され、来年度(2025年度)の薬価中間年改定論議が行われています。こちらは別稿で報じます。

認知症患者数の増大踏まえると、市場規模が巨大になる可能性否定できず
医療技術が高度化し、優れた医薬品が登場してきています。優れた医薬品について「高額の薬価が設定され、多くの患者に使用される」ことは患者・製薬メーカーにとって好ましいことですが、「医療保険財政」の側面からは手放しで喜ぶこともできません(医療費・薬剤費が増加すれば医療保険財政が厳しくなる)。

このため、2022年度の薬価制度改革では「年間1500億円超の市場規模が見込まれる医薬品が承認された場合には、通常の薬価算定手続きに先立ち、直ちに中医協総会に報告し、当該品目の承認内容や試験成績などに留意しつつ、薬価算定方法の議論する」とのルールが設けられています。すでに、このルールに基づき▼「新型コロナウイルス感染症治療薬であるゾコーバ錠」にかかる特別薬価ルール(関連記事はこちらとこちら)▼「認知症治療薬であるレケンビ点滴静注」に係る特別薬価ルール—が設定されています。

 

投稿者: 大橋医院

2024.09.27更新

国立長寿医療研究センターは8月28日、同センターの「もの忘れ外来」の受診者およびその家族を対象とした研究プロジェクト「NCGG-STORIES(National Center for Geriatrics and Gerontology–Life STORIES of People with Dementia)」について、これまでに論文発表されている複数の研究成果をまとめ、発表した。研究成果は「International Journal of Geriatric Psychiatry」などに掲載されている。

 NCGG-STORIESは2022年から開始されたプロジェクト。対象者は、2010年6月から現在までの十数年間に同センターもの忘れ外来を受診した患者と家族のうち、研究利用に同意の得られた約8,000組で、世界最大規模の基盤研究となる。診療データに加え、ゲノムや頭部MRI情報が含まれており、診断後の医療や介護、緊急入院、終末期ケア、意思決定などのライフストーリーを、公的データやアンケート調査を用いて詳細に追跡している。認知症ケアに関する新しい知見を得て、より適切な医療・介護の提供体制を整え、必要な支援や政策の提言を行い、認知症の人とその家族の生活の質を向上させることを目指している。

 研究だけでなく実践や実装にも活用できる。例えば、得られた知見をもとにした科学的に裏付けられた政策を立案することで、現場でより効果的な支援が提供できるようになる。また、民間企業も知見を活用して、認知症の人やその家族に向けた新しいサービスや製品の開発、既存のサービスの改善を図ることが期待される。これにより、認知症ケアの質の向上とともに、共生社会の実現に向けて、社会全体で認知症の課題に取り組むための基盤強化が期待できる。

MCIや認知症の人の早期死亡を予測するリスクスコア開発

 今回、同センターは研究成果のうち、国際学術誌に掲載された4つについて概要をまとめた。

 1つ目は、認知症の人の早期死亡を予測するリスクスコアの開発(Sugimotoら2023)である。NCGG-STORIESの参加者がもの忘れ外来を初めて訪れた際に収集されたデータを活用し、死亡リスクを予測するモデルを作成した。対象となった2,610人のうち、中央値4.1年の追跡期間で544人が死亡していた。予測モデルには、年齢 (70~79歳:+3点、80~84歳:+4点、85歳以上:+6点)、性別 (男性:+4点)、BMI (やせ:+1点、 過体重:-1点)、歩行速度の低下 (+1点)、身体不活動 (+1点)、手段的日常生活動作の障害 (+1点)、MMSE (認知機能評価) (11~20点:+2点、10点以下:+3点)、肺疾患 (+1点)、糖尿病 (+1点)が含まれた。この予測モデルの点数範囲は-1から19点とされ、この予測モデルの予測力は高いことがわかった。

6つの認知症タイプ別に死亡リスクと死因を解析

 2つ目は、認知症タイプ別の死亡リスクと死因 (Onoら,2023)に関する研究である。NCGG-STORIESから3,229人のデータを用いて、認知機能正常(NC)、軽度認知障害(MCI)、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭葉変性症の6グループ別の死亡リスク、死因、予後因子を検証した。その結果、すべての認知症タイプおよびMCIの人はNCの人に比べて死亡リスクが高く(ハザード比2.61-5.20)、DLBの人はADの人よりもさらに死亡リスクが高いことがわかった。最も一般的な死因は肺炎であり、次いでがんとなった。早期死亡とAPOE4遺伝子保有との関連は認められなかった。この研究結果は、認知症タイプ別の死亡リスクと死因を示す貴重な資料として、今後の高齢者医療の計画と政策策定に役立つことが期待される。

血糖コントロール状況が認知症の人の予後に及ぼす影響も調査

 3つ目は、認知症の人の血糖コントロール状況が予後に及ぼす影響(Sugimotoら,2024)である。血糖管理状況は、日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会が提唱した血糖管理目標値を基準とした。解析対象は1,996人で、そのうち468人が糖尿病を有していた (血糖管理良好群:317人、高血糖群:94人、低血糖群:57人)。調査の結果、非糖尿病患者と比較して、高血糖群および低血糖群は死亡リスクが高いことが示され、血糖管理良好群では、統計的に有意な死亡リスクの増加は見られないことを確認した。このことから、高齢者糖尿病診療ガイドラインに沿った血糖管理を達成することで、糖尿病患者の寿命延伸につながる可能性が明らかになった。

認知症の行動・心理症状を最大8年追跡調査、死亡リスクが高くなる要因判明

 4つ目は、認知症の行動・心理症状 (Noguchiら,2024)に関する研究である。軽度認知障害または認知症の診断を受けた2,746人を最大8年間追跡し、初診時におけるDementia Behavior Disturbance Scaleにより評価した行動・心理症状と早期死亡との関係性を分析した。結果、男性において行動・心理症状が強いと死亡リスクが高く、また症状のうち、日常生活への関心の欠如、日中の過度な睡眠、介護拒否の項目は特に高い死亡リスクと関係した。研究成果は、認知症の人の予後改善に対して行動・心理症状の評価と適切な対処が重要であることを示した。

2024年度から医療と介護のレセプト情報が統合、新たな分析が可能に

 NCGG-STORIES のデータは、2024年度から新たに医療と介護のレセプト情報が統合される。これにより、初診から治療、介護、そして死亡に至るまでの一連の過程を追跡することが可能となり、認知症の人のライフストーリーが明らかになると考えられる。この統合データにより、診断後から死亡に至るまでの介護費用の算出や医療・介護サービスの効果分析も可能になる。「認知症ケアの質を向上させ、認知症の人やその家族により適切な支援を提供するための貴重な科学的根拠が得られることが期待される」と、研究グループは述べている。

提供:QLifePro 医療ニュース

投稿者: 大橋医院