2015.09.26更新

「赤ひげ」は黒澤映画のなかで、一番好きです。
山本周五郎原作です。
長崎帰りで、御殿医になろうとしていた、保本昇は、ある事情で、
小石川養生所に勤めることになります。
そこで、出会った新出去定(赤ひげ)の医師としての活躍に感動します。
貧乏人の外来は無料、悪徳代官、北町奉行所の薬礼は50両です。
摂れるところからはとり、悲しい貧しい庶民からは、生活を含めてすべて相談に乗ります。
やがて保本は、赤ひげを医師として尊敬し、養生所へ勤めると主張します。
ラストシーンは、二人で、療養所は帰って行くところで終わります。

岐阜県大垣市の大橋医院は、高血圧症、糖尿病、や動脈硬化症に全力を尽くします。

投稿者: 大橋医院

2015.09.25更新

「栄花物語」山本周五郎著:
この本は、以前より、汚職、賄賂で悪人呼ばわりされた、田沼意次による、物語です。
実際、彼は悪徳商人により、お金をもらいますが、全部政治に使います。
つまり国民のために使い、自分はかなり倹約生活です。
松平定信との対立も面白いし、
当時の江戸の庶民の描写が素晴らしい。
江戸の町を歩いているみたいですよ。


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投稿者: 大橋医院

2015.09.22更新

栄華物語:山本周五郎 p101

ー眠れよ、新助。
彼は心の中でそう呼びかけた。
---人間はみんなお前と似たり寄ったりだ。
誰もがそれぞれの意味で、怒りや悩みや悲嘆や絶望を持っている。
人間は元来がそういうものらしい。
人間はであって生きるている限り、そういうものから逃れられうることはできないらしい、
ーーーー眠っているときだけが安息だ、ゆっくり眠れよ、新助。


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投稿者: 大橋医院

2015.09.19更新

「樅の木は残った」(下巻)p324:
--死は怖ろしいものだ。
人間は誰しも死を恐れる。死そのものを怖れない人間でも、臨終の一瞬は怖ろしい。
臨終の苦痛が頭を混乱させる一瞬は、生死を超脱した者でもあらぬふるまいをしやすいものだ。
周防が心配したその点であり、、顔を見たい、と本当に云ったとすれば、彼自身がおそれていやように、
悩乱のあまりみれんな気持ちが残ったであろう。

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投稿者: 大橋医院

2015.09.18更新

徳川幕府は、アレキサンダーやヒットラーのような独裁者ではない。
徳川は、全国にある班と連合していただけなのである。幕府、政権は徳川にあった。
関ヶ原の戦い、大阪城の陣で、豊臣の時代もおわり、早急に江戸を中心とした、徳川連合国を
作らねばいけなかった。しかし、豊臣に味方した班を外様と言い、できたら取り潰したっかった。
長州は領土1/3、薩摩はもっと制裁を加えたかった。しかし、時間が無かった。早く国をまとめないと。
伊達藩は62万石、幕府はその大きさを嫌った。何とか分割したかった。これが"樅の木"の背景である。


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投稿者: 大橋医院

2015.09.17更新

山本周五郎著:樅の木は残った(下巻)49ページ

 その寝間の灯は暗くしてあり、家の中はしーんと寝静まっていて、
おくみの寝息だけが、断続してかすかに耳についた。三日前から、
甲斐はこの湯島の家に来ていた。「くびじろ」の角にかけられた傷が痛む、
という理由で。事実、その年の梅雨に、傷は痛見出し、夏中酷く答えた。
おくみはよく眠っていた。初めて甲斐と寝屋をともにしたのですっかり、
満足し安心しているらしい。


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投稿者: 大橋医院

2015.09.16更新

山本周五郎作品:
1:青べか物語「うらぶれた猟師町浦安に住み着いた"私"の目を通して、独特の狡猾さ、愉快さ、質朴さを持つ住人たちの生活ぶり巧みな筆で捉える。
2:柳橋物語.むかしもいまも:幼い一途な恋を信じたおせんを襲う悲しい運命の「柳橋物語」、愚直な男が愚直を貫き通した故に幸福をつかむ「むかしもいまも」
3:赤ひげ診療託:小石川養生所の"赤ひげ"と呼ばれる医師と、見習医師との魂の触れ合いを中心に、貧しさと病苦の中で、逞しい江戸時代を描く。
4:小説日本婦道記:厳しい武家の定めの中で、夫やこのために生き抜いた日本の女たちーその強靭さ、凛とした美しさや哀しみが満ち溢れている感動の作品
5:季節のない街:"風の吹き溜まりに塵芥が集まるように出来た"庶民の街ー貧しいが故に、虚飾の心を捨て去った人間のほんとうの生き方を描き出す。
その他、名作多数。

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投稿者: 大橋医院

2015.09.15更新

江戸時代について考えてみる。
まず、夜は現代とは比較にない暗さであろう。太陽と共に生活をする。
暗くなったら、石打で火を起こす・菜種油で提灯をつける。あの明るさだ。
真っ暗だから、夜は怖い、辻斬り、強盗、お化けも怖い。早寝、早起きが原則。
歩かなければ目的地へ着けない。隣町の問屋であろうと、江戸から大阪であろうと歩いた。
しかし、、殆どの人が、手形も使わず、一生生まれたところでそこしか知らず、一生を終えたのかもしれない。
飛脚はどのくらい早かったのか?手紙は確実に届いたのか?
馬は一頭でどのくらい走れたか、途中乗り継いだのだろう。文化は高い。浄瑠璃、歌舞伎、落語、浮世絵、紀行文、俳句、
文盲率は0に近い。下水道は整備され、町は正確な都市経過の元、作られ、江戸の町はロンドン、パリにも負けなっかったは
ずだ。士農工商という身分制度があるが、実際はもっと細かく、農民も地主、小作民、水飲み百姓、侍も浪人をはじめ、お城勤めも、
現代の市役所より効率悪く、細分化されていた。長男の侍は、胃はいないと、お家断絶、二男三男は、養子口が無いと、路頭に迷う。
男の子がいない侍夫婦も、養子が必須だから、くちききバーさんが大勢いたかもしれない。
関東は金、関西は銀、同じ国で貨幣が違うのもおかしい。銀の方が値打ちがあった。幕末、驚いた欧米諸国は金を大量に時刻に持ち帰った。(続)

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投稿者: 大橋医院

2015.09.14更新

日曜日は江戸時代
大橋信昭

 日曜日の朝の起床時間は、午前6時から7時ごろである。年を取ったので、日曜日だからと言っても、ゆっくりと眠ることはできない。ウィークデイどおり起床する。すぐに、鏡に向かって体操をする。まず全身の筋肉をストレッチする。筋肉がほぐれて気持ちが良い。そしてスクワット、腕立て伏せ、ロングブレス、そしてスクワット、気持ちが良くなったところで、朝食をとる。
 さー、伝馬町の診療所から自転車で直江町のお墓まで行き、ご先祖に、今週も有難うございましたと感謝をする。お地蔵さんには22円をさしあげ、大橋家をお守りくださいとお祈りする。そして、診療所に帰り、書斎に引きこもる。
 コンピューターを付けて、Youtubeで落語を聞く。柳谷小三治、春風亭柳昇、古今亭志ん朝、を聞く。すっかり江戸時代である。宵越しの金は持たないという大工の熊さんが、大みそかには借金取りにから逃げまくる。大家さんは、今日、家賃を払わないといつ払うんだ!酒屋さんも、積もりに積もった飲み代を今日中に払ってもらわないとここを動かないと睨む。熊さんも睨み返す。払えないものは払えない。そんなやり取りをやっていると、大店の金持ちの坊ちゃんが吉原の花魁にすっかり上せてしまい、二日たっても、三日たっても、帰ってこない、女郎部屋にお泊りだと言って、怒った大旦那が"勘当だ"と罵声を上げる。驚いた大番頭が、吉原へ駆けつけ、「お坊ちゃん、旦那さんがすっかりお怒りだ、すぐに帰ってください!」「いやだ、このお絹ともう少し暮らしたい。」なんてごねるものですから、本当の勘当になりまして、糸の切れた腑抜けの若僧には遊郭にも相手にされない。そんな話を聞いていると、夜、すっかり暗くなった江戸の町に、焼鍋うどん屋が屋台で商売をしていますと、酔った左官屋が立ち寄りからみまして、「おいらは江戸っ子だ、蕎麦は無いのか?江戸っ子は蕎麦と決まっているじゃないか。うどんみたいなミミズみたいなもの食えるか?」「お客さん、そんなこと言われてもうちはうどん屋なんで。」「おーそうか、
しかし、この寒いのに、この火鉢なんて温かい物を持ち歩いて商売しているおめーは幸せ者だ。その火鉢を貸せよ。やっぱり温かいじゃないか。おーいけちけちしないで炭をもっと放り込め!」すると、濛々と煙だらけになりまして、「火事だ!火事だ!」と大騒ぎであります。
 小話も面白いのがいくつかあります。「お歳暮が始まったのはいつからだったか?」「キリストが生まれた頃からですよ」「どうして?」「だって聖母(歳暮)マリアというでしょう)
などとか、診療所において「あなたは過労ですよ」と医師が言うと、患者が急に怒り「私は、殿様のけらいではない、家老ではない」なんて小話があります。
 耳で落語を聞きながら、若い時に集めた山本周五郎の全作品がそろってあります。「長い道」「花と刀」「おさん」「髪飾り」など面白い作品ばかりですが、
今読んでいるのは、「樅の木は残った」です。原田甲斐という怪人物が主役ですが、江戸幕府が、伊達藩を分断、壊滅しようという企みを,藩にスパイを送り込み、黙々と決行しようとします。原田甲斐は、歴史上悪人と言われていますが、この小説では、伊達藩存続のために、奥さんも離縁して、命がけで、この幕府の悪巧みに挑戦します。描写がプロです。屋台で、赤ん坊を背負いながら女給をしている女、やけ酒で倒れそうになっている浪人、景気のいいあきんど、空は真っ暗で、星が綺麗で、三か月が明るいです。
すっかり江戸時代です。山本周五郎という人は、小学校しか出ていませんが、直木賞も断り、家族とも離れ、掘立小屋で、マスコミカットの命がけで書いています。写真も拒否、講演で簡単に金を稼ごうともせずに、ひたすら作品を生み出しながら、60歳代で絶命します。命がけで書いている文章だから、どの作品も面白いのです。
  江戸時代は、こういう文化度が高く、一生懸命で、粋な社会だから面白いのです。私の日曜日は江戸時代です。 

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投稿者: 大橋医院

2015.09.09更新

「お春の里帰り」
お春がお父さんに言いました。
「お父さん、これまで大変お世話になりました。もう今から嫁ぎます。」
と、三本指をついて頭を下げた。
「お春、しっかり向こうで頑張るんだよ」と実の親子の涙の別れ、
ところが、一カ月しかたたないのに、お春は実家に帰ってきました。
「だってさー、姑さん、とても我慢が出来ないのよ。とても意地悪で文句ばかり、もう実家に帰るわ」
お父さん「お春よ、そんなに我慢できないなら、ここに毒薬があるからこれを飲まして、すぐに殺しなさい。
しかしi、すぐに殺してはいけない、仲の悪い嫁が殺したと、警察がすぐに疑うからね、
一年だけ、無理に仲良くしなさい、そして、仲の良い姑と嫁であることを世間が認めるのに一年かかるから、
そこで毒を飲ませなさい。何もわかりはしないよ。」
お春はわかりましたと実家へ、帰っていきました。
一年後、実家に帰ってきたお春はいいました。
「私は、向こうのお母さんととても仲良し、これからも仲良くやっていきます。この毒を帰します。
この毒は何ですか」お父さんは嬉しそうに「うどん粉だよ」「まーお父さん、もし本当にこのうどん粉をやってたら
私どうなるでしょう。」「それはうどんだけに"手打ち"になるでしょう。」

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投稿者: 大橋医院

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