大橋院長の為になるブログ

2023.09.09更新

小生は、昭和48年に医学部に入り、昭和54年の3月に卒業したが、
ボーとしているうちに医師国家試験に合格した。昭和は有難い時代である。卒業試験の時にどの教科の先生も「大橋君、君は大丈夫か?」と何度も心配そうな顔をするから、何度も「大丈夫です。」と返答せねばならなかった。教科書と黒板を、ぼんやり6年間見ていただけだから、急に大橋先生!急患ですと言われても、動悸がした。血圧も測定したことがないし、注射の1っ本も打ったことがないのに、無茶な命令である。この先の前途を憂いていたら、ICUから同級生が、玄関口から、転倒して外に出てきた。「どうした?」と小生が聞いてみると「今、先輩に、挿管が下手だと蹴とばされた」。これを聞いて、
小生は寒気がした。小生はこの先、名古屋市立大学第3内科で、何回も蹴られたり、頬に拳骨が飛んでくるのか、小尿が漏れそうになった。ひとまず外で気分転換をしていたら、小生のみたらし団子をを見て、吾輩は猫であるといった気がした。猫どころではない、早く病棟へ戻らないと、白い巨塔の先頭の教授が睨みつけてくるかもしれない。ひとまずナース室へ入った。ここで気をつけねばいけないのは、まず婦長にいの一番に、あいさつ、その次は主任、あとは先輩順、昨日入ったばかりの抜群のお人形さんみたいな綺麗な看護師の挨拶は最後である。小生は、血圧計を取り、聴診器を肩にかけ、先輩の言われている女性患者さんのところへ急行した。教授の命令によると、患者の眼底をチェックしろということであった。なんとその患者の眼球は、右から左に激しく揺れているではないか?これはどうやって、眼底の網膜に到達できるのか?小生は仕方がなく、眼球の揺れに合わせて、眼底鏡を小生の体と共に強調して、覗いてみた。ほんの一瞬眼底が見えた気がして、素早くチェックした。その行動が余りにも、奇怪で、今流行りの“セクハラ”の叫び声に似ていた。どこからともなく、「セクハラよ!」の、大声が聞こえ、警察に連行されるのは恐怖だから、検査室の冷蔵庫に退避した。寒くなってきた。このまま凍死してしまうかもしれない。教授の命令は無視だ。そっと、冷凍室を開けると、青ざめた教授が角をはやした鬼のように立っていた。小生の前頭部に、拳骨がたたき下ろされた。「眼底所見は??」さっきちらっと見た眼底所見を適当に述べた。教授の評価は厳しかった。その場は、何とか言い訳をして脱走できたが、この先、何年続行するか、研修生活を想像すると、小生の胸は締め付けられ、暗い夜道を歩いているようであった。(完)会議

投稿者: 大橋医院

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