大橋院長の為になるブログ

2022.09.23更新

美容医療におけるトランサミンのメカニズム
シミや肝斑など、色素沈着の原因となるのはメラニンです。
紫外線やニキビなどの影響によってメラニン色素が生成され、そのメラニン色素が過剰に蓄積していくことで肌に色素沈着が生じます。
10代や20代などの若い世代であれば、肌の代謝やターンオーバーが活性化されているため、多少メラニン色素が生成されたとしても、過剰に蓄積してしまう(シミになってしまう)というリスクは少ないです。
しかし、年齢とともに肌のターンオーバーが低下し、代謝も落ちていくため、どうしてもメラニン色素が蓄積しやすくなってしまいます。
そのため、30代以降の方がシミを予防していくためには、「そもそもメラニン色素を生成させない」ことが重要になり、メラニン色素を生成させないようにするのがトランサミンです。
トらンサミンの薬理作用には「抗プラスミン作用」や「プロスタグランジン抑制作用」などがあり、これらの薬理作用を通してメラニンの生成を阻害します。
以上をまとめると、トラネンサミンは、「メラニンの生成「メラニンの生成を阻害することで、シミや肝斑などの色素沈着を予防する」ということになります。
すでに出来たシミには効果がないの?
繰り返しますが、トランサミンの効果は「メラニン生成を抑制する」ということです。
すでにできているシミを消していくという作用ではなく、肌のターンオーバーを促進するということでもありません。
そのため、トランサミン酸の効果としては、将来的なシミや色素沈着を未然に予防していくというようなイメージの方が近いのかもしれません。
しかし、トランサミンは、「すでにできてしまったシミや肝斑」に対しても効果があります。
メラニンというのは日々の生活の中でも徐々に蓄積されてしまいます。
日常生活の中でどうしても当たってしまう紫外線(生活紫外線)、ニキビや虫刺されなどの皮膚の炎症、かゆみなどで皮膚をかいてしまった跡など、どれだけ生活に気をつけていたとしても、様々な理由でメラニン色素は蓄積されていきます。
しかし、日常的にトランサミンを使用することで、メラニン色素が蓄積されないように予防していくことが可能となり、自然な肌の代謝によって、既にできてしまったシミをどんどん消していくことができるようになる可能性があります。
トランサミンが直接的にアプローチするのはメラニン生成の抑制ですが、メラニンの蓄積を阻害することで、間接的にすでにできてしまったシミに対してもアプローチすることが可能となります。
トランサミンの投与方法は?
美容医療におけるトランサミンの投与方法としては、経口もしくは注射(点滴)があります。
トランサミンを外用薬のようにして肌に塗布するといったような使用方法が提案されることがあるようですが、あくまでも、
トランサミンの用法用量としては「経口もしくは注射」です。
トランサミンを肌に直接塗布するといったことを提案された際には、少し怪しい話である可能性が高いため注意しましょう。
トランサミンの有効性が確認されているのは、「経口投与」と「注射投与」です。

 

 

投稿者: 大橋医院

SEARCH

ARCHIVE

CATEGORY