大橋院長の為になるブログ

2022.01.28更新

米ファイザーと独ビオンテックは1月25日、新型コロナのオミクロン株に対するワクチンの臨床試験を開始したと発表した。18~55歳の健常人約1400例を対象に、3つのコホートを通じ、安全性、認容性、免疫原性を評価する。両社は現行ワクチンがオミクロン株に対しても、ブースター接種(追加接種)により、重症化や入院を抑制する効果があるとしたうえで、将来発現する可能性のある新たな変異株に対応するためにも、新たなアプローチが必要だとしている。

 実施するコホートは、①臨床試験登録の90~180日前に現行のファイザー製ワクチンを2回接種した615例を対象に、オミクロンに対する新たなワクチンを1回もしくは2回接種、②登録の90~180日前に現行のファイザー製ワクチン3回接種を受けた600例を対象に、オミクロンに対するワクチンを1回接種、③ワクチン接種を受けていない人205例を対象に、オミクロンに対するワクチンを3回接種-で、安全性や認容性、免疫原性を評価する。

 ファイザーのKathrin U. Jansenシニアバイスプレジデント兼ワクチン研究開発責任者は、「臨床データやリアルワールドデータからは、ブースター接種がオミクロン株の重症化抑制と入院を抑制していることを示しているが、時間の経過に伴って効果が減弱することに備え、オミクロン株と将来出現する可能性のある新たな変異株に対し、新たなアプローチを特定する必要がある」として、オミクロン株に対するワクチンの必要性を強調した。

 ビオンテックのUgur Sahin, CEO兼共同創設者は現行ワクチンがオミクロン株に対して重症化を抑制する効果があるとしたうえで、開始する研究について「これまでの変異株と同様にオミクロン株に対しても、同様のレベルでの抑制効果を達成するためにオミクロン株に対応するワクチンを開発するためのサイエンスベースでのアプローチの一部だ」と説明した

投稿者: 大橋医院

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