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2021.12.24更新

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の世界中での感染拡大が止まらない。米疾病対策センター(CDC)は20日、米国で確認された新規の症例の73%以上がオミクロン株、デルタ株が27%だったことを明らかにした。11日までの1週間のオミクロン株は全体の3%程度だったが、一気に逆転。死者も出ている。

空港検疫をなぜ「抗原検査」から「PCR検査」に変更しないのか

 日本のオミクロン株感染者は80人超だが、すでに濃厚接触者が全国で4000人を超えた。

 世界保健機関(WHO)のスワミナサン首席科学者は、オミクロン株の感染が他の新型コロナと比べ、軽症となると結論付けるのは「時期尚早」と警告。WHOは重症化に関して、「限られたデータしかない」からとしている。浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫氏もこう言う。

「オミクロン株は、スパイクたんぱく質の変異の数が多く、感染力は非常に強い。英国をはじめ、欧米でも重症化は低いとされていますが、現時点では感染者に若い世代が多く、ワクチン接種済者がかかっているので、懐疑的です。オミクロン株の実態を判別するのは、ワクチンの抗体が減っていたり、免疫力の低い高齢者が集団でかかる状況になってからでしょう。第6波はオミクロン株の流行であるとみています」

 オミクロン株の特有の症状はあるのか。

「デルタ株の患者さんは従来株よりも、下痢や食事が取れないなど胃腸症状を訴えるケースが多かった。オミクロン株は現在のデータでは“ただの風邪症状”の感染者が多いとみられます。発熱がなくても、咳が出だした、鼻水が出るといった場合でも、忘年会などは遠慮してもらいたいですね。ただワクチン接種者なら無症状の割合も多く、パンデミックを防ぐには適切にマスクやアルコール消毒をするしかありません」(矢野邦夫氏)

■1月末には感染者数3000人超の予測も

 英キングス・カレッジ・ロンドンの遺伝疫学者ティム・スペクター教授がロンドンで実施した調査でも、鼻水や頭痛、疲れなど通常の風邪の症状が多かったという。

 先日、名古屋工業大学のグループがAIを使って都内の今後の感染状況を予測した。オミクロン株が流行すれば、最悪の場合、来月末には1日当たりの感染者数が3000人を超える可能性があるそうだ。ただでさえ体調を崩しやすい季節だが、「ただの風邪気味」と思わずに無理な行動は控えたい。

投稿者: 大橋医院

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