小生は、急に遠い先の自分が、老人施設で無表情に、人形のように、窓の外を見ているような景色を見た。
68歳、老化との戦いが始まる。しかし、今は、幸せだ。妻や、子供、孫に囲まれ、診療所もぼちぼち経営しているし、10月には二つの学会と、産業医の勉強会もある。
一生懸命、やるつもりだ。二人、僕から去っていた大切な患者さんのカルテを、じっと見つけ、反省点を吟味した。今夜、何気なく”渡辺淳一”の「失楽園」を鑑賞した。
50歳の役所広司と、38歳の黒木真由美が、ふと出会い、ひかれる。デートから、一線を超える。二人の愛は深まり、もう、離れなくなり、密会を重ねる。しかし、夫の妻への不信から更新所で、
密会の写真を何枚か見て、夫は彼女から離れる。役所広司も、会社仲間から目撃されており、職場でも砂の上に座っているようである。家に帰れば、ある日、妻から離婚届を出された。
重なって、職場も出向になり、彼は辞表を出した。彼には娘がいたが、泣きじゃくっていた。 何もかも失った役所広司と黒木瞳は、死の旅行へ出かける。毒ワインを飲んで、全裸で、
深く抱きあっている死体が発見される。これは小説だが、そんな楽に真寿できる薬はないと思う。勉強してみる。
いや!”日々平安”が一番、何事も変わりなく、刺激も無く、仕事も順調で、古女房ともいつもの円満な生活で、二人で老いていきたい。今日の食事を感謝したい。