大橋院長の為になるブログ

2021.03.30更新

多発性硬化症:

多発性硬化症(Multiple Sclerosis:MS)は視力障害、感覚障害、運動麻痺などさまざまな神経症状の再発と寛解を繰り返す、厚生労働省が指定する難病の1つです。

病気の経過に応じて“再発寛解型”“一次性進行型”“二次性進行型”に分類され、再発寛解型は症状が現れては治ることを繰り返し、日本ではそのうちの約20%が数十年後に二次性進行型へと移行するといわれています。

二次性進行型では、はじめは症状が現れたり、治ったりを繰り返す再発寛解型を示しますが、次第に再発せずに、ゆっくりと体の障害が進行するようになります。一方、一次性進行型ははじめから障害が継続して進行するタイプです。

詳細な原因は分かっていないものの、何らかの免疫異常によって中枢神経のさまざまな部位に脱髄だつずいが繰り返し引き起こされ、症状が現れると考えられています。

よく似た病気として、視神経脊髄炎(NMO)や抗MOG抗体陽性脱髄疾患などが挙げられ、診断の際には鑑別が必要です。多発性硬化症は欧米人に多い病気ですが、日本でも約12,000人の患者がいると推定されています。平均発症年齢は30歳前後で、20歳代で発症する方がもっとも多いといわれています。女性の患者の割合が高く、男性の2~3倍程度と報告されています。

近年では、治療薬の選択肢が広がるとともに、日常生活を改善する治療法が確立されつつあります。おおはし

投稿者: 大橋医院

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