大橋院長の為になるブログ

2020.10.15更新

新型コロナ:免疫機能攪乱:

新型コロナに感染した一部の患者はインターフェロンが増えず、インフルエンザウイルスやSARSウイルスの患者に比べて格段に少ない。米マウントサイナイ医科大などの研究チームが米医学誌セルに発表した研究成果によると、感染者24人の血液成分を調べたところ、全員インターフェロンがほとんど増えていなかったという。

 新型コロナは体内でどんな「悪さ」をしているのか。東京大医科学研究所の研究チームが、新型コロナとSARSウイルスが持つさまざまな遺伝子を比較したところ、「ORF3b」という遺伝子の長さにはっきりとした違いが見つかった。

 さらにヒトの細胞を使った実験で、新型コロナが持つこの遺伝子から作られるたんぱく質がインターフェロンの生成を邪魔することが分かった。SARSウイルスの場合も生成量が減り、体内で最大限生成できるインターフェロンの量と比べると、実際に作られたのは半分程度だった。これに対し、新型コロナはもっと少なく1~2割程度だったという。

◇無症状者から拡大

 新型コロナウイルスがヒトからヒトへと広がっていく際の特徴も分かってきた。

 「(1人から通常考えられる以上の多くの人に感染を広げる)スーパースプレッディング現象が、新型コロナウイルス感染症の特徴かもしれないという証拠が増えつつある」。香港大などの研究チームは9月、香港で多くの人に感染を広げる感染者「スーパースプレッダー」によって感染連鎖が広がったとの分析結果を、米医学誌ネイチャー・メディシンに発表した。

 チームは、香港で1~4月に感染が確認された1038人の行動歴を分析。51のクラスター(感染者集団)にまたがり、四~七つのスーパースプレッディング現象が確認された。一方、感染者の69%は他者に感染させていなかった。

 日本国内でも、感染者全員が2次感染させるわけではないことが確認されている。厚生労働省のクラスター対策班が流行初期に110人の感染者を分析したところ、約8割は症状の程度にかかわらず誰にも感染させず、残りの2割から感染が広がっていた。1人から10人以上に拡散したケースもあったという。

 だが、他者に感染させる可能性がある人と感染させない人の間にどんな違いがあるのかはまだ解明されていない。分かっているのは、クラスターは密閉、密集、密接の3密の場所で発生しやすいということ、つまり感染拡大には環境が大きく影響しているということだ。

 また、発症前や無症状の人から感染が広がるケースが多いのも新型コロナの特徴だ。厚労省クラスター対策班は1~4月に国内で感染が確認された3184人を調べ、61のクラスターを確認した。クラスター発生に関係したとみられる22人のうち、4割以上が発症前か無症状だった。

 長崎大熱帯医学研究所の森田公一所長(ウイルス学)によると、新型コロナは主に鼻や喉など上気道、肺などの下気道の両方で増殖。上気道でウイルスが増えると、せきや会話によって飛沫(ひまつ)感染につながりやすい。森田所長は「このウイルスはヒトへの高い感染性と重症化の危険性を併せ持つ。感染者は無症状や軽症の人も多く、知らぬ間に感染が広がり、抑え込みが難しい」と指摘する。こうした特徴は、封じ込めに成功したSARSと異なる。SARSの場合は主に下気道でウイルスが増え、重症者が多かった。発症から1週間ほどしてから他者に感染させやすくなるため、発症後すぐに隔離するといった対策を取ることができた。おおはし

投稿者: 大橋医院

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