大橋院長の為になるブログ

2020.10.12更新

睡眠:

<睡眠障害の重要性>
眠ること、すなわち、周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態のことである[1]。ねむりとも言う。体の動きが止まり、外的刺激に対する反応が低下して意識も失われているが、簡単に目覚める状態のことをこう呼んでいる。ヒトは通常は昼間に活動し、夜間に睡眠をとる。
ヒトの睡眠中は、急速眼球運動(レム, REM)が生じ、ノンレム睡眠であるステージIからステージIVの4段階と、レム睡眠を、周期90~110分で反復する。睡眠は、心身の休息、身体の細胞レベルでの修復、また記憶の再構成など高次脳機能にも深く関わっているとされる。下垂体前葉は、睡眠中に2時間から3時間の間隔で成長ホルモンを分泌する。放出間隔は睡眠によって変化しないが、放出量は多くなる。したがって、子供の成長や創傷治癒、肌の新陳代謝は睡眠時に特に促進される。また、睡眠不足は身体にとってストレスである。
睡眠時に脳波を観察していると徐波が現れる、すなわち、深いノンレム睡眠が起こるのは哺乳類の大部分と鳥類に限られ、爬虫類や両生類や魚類では睡眠時に徐波が現れないことが知られている。急速眼球運動 (Rapid Eye Movement) を伴う睡眠をレム睡眠 (Rapid eye movement sleep、REM sleep)、ステージI - IVのように急速眼球運動を伴わない睡眠をまとめてノンレム睡眠 (Non-rapid eye movement sleep、Non-REM sleep)と呼ぶ
生涯における睡眠の変化[編集]
新生児では断続的に1日あたり16時間の睡眠をとり、2歳児で9〜12時間、成人は(健康な人では)一晩で6〜9時間の睡眠を必要とする[3]。パターンの推移としては、乳幼児期における短時間の睡眠を多数回とるというパターンから、成人になるにつれ一度にまとまった睡眠をとるというパターンへと推移していく。
高齢になると、昼間に何度も居眠りし夜間は数時間しか眠らないというパターンになる[3]。睡眠の深さも浅くなり、ノンレム睡眠が完全に消失していることもある[4]。高齢者が睡眠不足や不眠で悩まされやすくなるのはこのためである。ただし、個人差があるため必ずしも全ての高齢者で睡眠が短くなっているわけではない。
睡眠が不足すると、生命にとって大切な「免疫力」「自然治癒力」などに悪影響があり、成長ホルモンの分泌にも変調をきたす。乳幼児・幼児・青少年では身体の成長に悪影響があり、身長が伸びにくくなる。睡眠不足によって胃や腸の調子が悪くなる人も多い。顔はむくみ、顔色や皮膚の状態は目に見えて悪くなる。また、睡眠不足は肥満を招きがちである。精神的には、気分に悪影響があり、鬱(あるいは躁状態や鬱状態の不安定な変化)、不機嫌、人間関係の悪化を招く。また、脳の基本機能である記憶力、集中力などに悪影響があり、結果として学生では学業(勉強)の効果に、成人では仕事の質に深刻な影響を及ぼす。後者では、仕事のミスが増え、肉体労働者においては深刻な傷害を負ったり、死亡事故に遭う確率(労働災害発生率)を増加させてしまうことが各種労働統計によって明らかにされている。
• 睡眠時間が短い人は、血中の食欲を抑えるレプチンが少なく食欲を増進させるグレリンが多い。その結果、睡眠時間が短くなるほど食欲が亢進しやすく肥満になるリスクが高くなる[20]。
• 慢性的な寝不足状態にある人は高血圧、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、狭心症などの冠動脈疾患や脳血管障害といった生活習慣病に罹りやすい[21]。また、免疫力を低下させ、インフルエンザなどの感染症や癌の誘因や増悪因子になる[22]。
• 脳は睡眠中に、昼間体感・学習した情報から余分な情報を省いて効率よく整理し、長期的な感覚や記憶として処理する機能があることから、睡眠不足は子どもの身体能力や学業成績に多大な影響を及ぼす。学びの内容を処理するための睡眠量が削られていくことは、学習量が増加傾向にある子どもたちにとって深刻である。[23]。
• 夜更かしした翌日に長時間睡眠をとって寝不足を解消することは可能だが、前日に長時間睡眠することで翌日に夜更かしするなどといった「寝貯め」はできないとされている。また、前者のような「まとめ寝」も、寝不足は解消できるが、睡眠の質が下がったり、心身のバランスやリズムを崩すため好ましくないとされる。
睡眠時に障害を抱える人が増加中
最近、睡眠に関連した多くの症状が問題となっています。
「睡眠時無呼吸症候群」と聞くと、“太った中年男性に多い”というイメージを持つ人が多いでしょう。しかし、やせている女性にも増えているのが現状です。
大半の場合、太くなった首の肉が、睡眠中に気道をふさいでしまうことで起こるのが原因といわれています。しかし、やせている人でも、下あごが重いために気道をふさいでしまう場合があるのです。そもそも下あごには、大きな骨と重い舌があります。仰向けになった時にその下あごが下がって気道をふさぎ、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすのです。 無呼吸を繰り返すと、血液中の酸素濃度が30%前後下がってしまうことがあります。すると突然血圧が上がったり、血流が速くなったりします。そのため心臓や脳に梗塞などの障害が起こり、命にかかわるケースも考えられるのです。
治療法としてはマスクを鼻に装着して、睡眠中にも気道に空気を送り続けるCPAP療法が普及しています。また、下あごが上あごより上に位置するように保つマウスピースも登場しています。
女性に多くみられ、睡眠中に無意識に食べ物や飲み物を摂ってしまうのが「睡眠関連食行動障害」です。原因は以下の二つが考えられています。
• 子どもが寝ぼけるような状態が成人まで治らずに残ってしまい、それが食行動に変わってしまう。
• 日常生活のストレスが寝ている間に爆発してしまい、食行動に変化してしまう。
戸棚や冷蔵庫を開けて食べ物を取り出すだけでなく、調理までしてしまう場合もあります。夢遊病と合体して、深夜にコンビニまで買い物に出てしまうこともあるのです。問題なのは、自分の行動を制御できないため、悩み苦しんでしまうことです。ひどい場合にはうつ病を発症するケースもあるといわれています。
現時点では、決定的な治療法は定まっていません。しかし、他の睡眠障害に伴った二次性障害の場合には、原因となった睡眠障害の治療を優先。また、ストレスが原因と考えられる場合には、ストレスの低減を優先して行われています。
「レム睡眠行動障害」によって、本人や隣で寝ている人がケガをする事例も多く報告されています。
本来レム睡眠時には、夢を見るものの筋肉は動かないようにできています。しかし、筋肉を動かないようにするシステムが何らかの原因で働かなくなり、筋肉が動くようになってしまうことで起こる障害です。そのため、夢を見ているとおりに体が動いてしまうのです。見ているのが悪夢だった場合、相手に反応して手を振り上げたり喧嘩の状態になったり、そこから逃れようと実際に走り出したりします。その結果、隣で寝ている人がけがをしたり、本人が壁やガラス窓に激突する場合も増えているのです。
レム睡眠行動障害の主な原因は、脳の加齢による神経伝達障害やストレス、過度の飲酒といわれており、大半が50歳以上の男性です。薬による対症療法はありますが、根本を治療する方法は現在確立されていません。
また、「むずむず脚症候群」によって、睡眠の質が悪くなるケースもあります。
足の内部がほてったりしびれたり、虫が這うような感覚が起こるもので、多くの場合は動かないときに症状が現れます。そのため睡眠が妨げられ、日中に眠気が起こったり、日常生活に支障をきたしてしまうのです。
神経伝達物質・ドーパミンの機能低下や遺伝によるもの、鉄分の代謝異常などが原因と考えられていますが、特定はされていません。
夜間の睡眠とは異なる話ですが、昼間に耐えがたい眠気に襲われる「ナルコレプシー」も最近話題となっています。
前日によく寝たかどうかにかかわらず、仕事中でも学校の授業中でも、緊張するようなシチュエーションであっても眠気が襲ってくるのが特徴。しかも1日に数回、1~2時間おきに起こるため、対処が難しいのです。
脳内のたんぱく質で、神経伝達物質の一種であるオレキシンの欠乏が原因と考えられています(※)。規則正しい睡眠をとり、計画的に30分以内の昼寝をすることで緩和される場合が多く、中枢神経刺激剤などの睡眠導入剤による薬物治療も行われます。
これらの症状は、放っておいては改善されにくいものがほとんどです。日常生活に支障をきたすようでしたら、睡眠外来やスリープクリニックといった専門医を受診することをお勧めします。
いずれにせよ、質のいい睡眠は健康生活の基本。まずは自分の睡眠の状態を知り、自分に合った環境を考えることで、より良い睡眠を目指しましょう。おおはし

投稿者: 大橋医院

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