大橋院長の為になるブログ

2020.10.08更新

高齢者の股関節骨折:

股関節を骨折した高齢患者では自殺リスクが高いという韓国の研究報告が、「The Journal of Bone & Joint Surgery」6月17日号に掲載された。

 乙支大学(韓国)のSuk-Yong Jang氏らは、韓国健康保険制度高齢者コホート(60歳以上)を用い、股関節骨折後の自殺のハザード比の変化を調査。股関節骨折患者1万1,477例と、傾向スコアが一致した2万2.954例(対照群)のデータを用いた。

 平均4.59年の追跡(15万8,139人年)の結果、170例の自殺があった。180日目、365日目までの比較では、股関節骨折患者は対照群に比べ自殺リスクが高く、骨折群では180日間に14例の自殺が認められた(10万人年あたり266.1)。自殺リスクは、骨折群のほうが対象群より高かった(ハザード比2.97)。

 「一般集団で高齢者の自殺率が高いことを考慮しても、股関節を骨折した高齢者の自殺リスクは非常に高い。過去の研究における他の疾患に関連した自殺率と比べても、高齢股関節骨折患者の自殺率は高い」と著者らは述べている。おおはし

投稿者: 大橋医院

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