大橋院長の為になるブログ

2020.08.05更新

糖尿病における心不全の病態生理とSGLT2阻害剤:予防・治療の可能性に期待:心不全は糖尿病でよくみられる合併症であり、主要な病態は心筋線維化で、左室駆出率(LVEF)が保持された心不全のみならず、LVEF低下および拡張末期容積(LVEDV)増加も認められる。

「SGLT2阻害剤には浸透圧利尿作用があり、従来の利尿剤とは異なり、Hctの上昇および循環血液量の減少により、左室肥大を改善し心不全による入院(HHF)を減少させると考えられる」近年、SGLT2阻害剤などの新たな治療薬の登場もあって糖尿病における心不全の病態生理は急速に解明されてきており、治療・予防可能な合併症となりつつある。

血糖を下げる仕組み
血液中に含まれるブドウ糖は、腎臓の中の糸球体で血液から原尿(尿のもととなる液)の中に出た後、尿細管で取り込まれて血液にもどります。この結果、健康な人では排泄される尿の中に糖は出てきません。このブドウ糖の取り込みで働いているのがSGLT2というたんぱく質です。

SGLT2阻害薬は、SGLT2の働きを抑え、尿細管でブドウ糖が血液にもどらないようにしてブドウ糖を尿に排泄させます。この結果、血糖が下がります。糖とともに水分も排泄されるため、尿の量が増えます。

多くの糖尿病治療薬(α-グルコシダーゼ阻害薬以外)は、インスリンの分泌や作用を介して血糖を下げていますが、SGLT2阻害薬はインスリンと関係なく血糖を下げる薬です。やせれます。おおはし

投稿者: 大橋医院

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