2020.08.20更新

狭心症は心筋梗塞の既往がある患者の転帰不良と関連:CLARIFYレジストリから

慢性冠症候群は、安定狭心症を含む様々な心臓病に相当する
 CLARIFYレジストリの長期データから、慢性冠症候群患者におけるCV死および非致死性心筋梗塞の発生率および決定因子を明らかにする
 5年間の追跡から、狭心症および心筋梗塞の既往がある患者は高リスクのサブグループであり、より集中的な管理が必要であることが示唆される。Sorbets氏は、狭心症とMIの既往との相互作用について、あらかじめ規定されたサブグループ解析から得られた興味深い結果を共有した。「このように、MIの既往のある患者は既往のない患者よりもリスクが高いですが、MIの既往のある患者でのみ狭心症があると予後が不良です。狭心症はMIの既往のない患者では予後不良と関連しません。これは新しい発見です」と述べている。MIの既往のある患者では、CV死または非致死性MIの5年累積発生率は狭心症患者で11.8%であったのに対し、狭心症のない患者では8.2%(P<0.001)であったが、MIの既往のない患者では6.4%対6.3%(P=0.996) (MIおよび狭心症のPinteraction=0.0016)であった。
この結果から、狭心症およびMIの既往のある患者は高リスク集団であることが示され、より集中的な管理が必要となる可能性が示唆される。おおはし

投稿者: 大橋医院