大橋院長の為になるブログ

2020.06.02更新

新型コロナ対策新トライアル:新型コロナ適用で「レムデシビル」「バリシチニブ」併用試験

レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬。コロナウイルスを含む一本鎖RNAウイルスに抗ウイルス活性を示すことが明らかになっており、COVID-19の治療薬として最も有望視されている薬剤の1つです。

バリシチニブは、関節リウマチ治療薬「オルミエント錠」として日本でも販売されている。炎症性サイトカインのシグナル伝達を阻害する作用があることから、新型コロナでサイトカインが過剰に産生される免疫暴走(サイトカインストーム)を抑制する効果が期待されている。また最近、ウイルスの増殖を抑制する可能性も指摘されている。

オルベスコ(一般名・シクレソニド)の国内臨床試験も実施中。同剤を7日間投与した後の肺炎症状を観察する。無症状・軽症患者90例を組み入れ、対症療法群と比較する。これまでに26例を登録しており、独立データモニタリング委員会から安全性の懸念がないと評価された。10月末まで実施予定。

臨床試験「ACTT2」として、レムデシビルとバリシチニブを併用する試験を始める。海外では5月20日から症例登録が始まり、224例が登録ずみ。最終的に約1000例の登録を目指す。日本も近く登録を始める。おおはし

投稿者: 大橋医院

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