大橋院長の為になるブログ

2020.06.01更新

IL-5を標的とするファーストインクラスのモノクローナル抗体:英グラクソ・スミスクラインは11月13日、好酸球増加症候群(HES)の患者に対する治療として、抗インターロイキン5(IL-5)抗体薬であるメポリズマブ(製品名:ヌーカラ)を用いた主要な臨床試験において、良好な結果が得られたことを発表した。これにより、メポリズマブがHESの再燃を抑制することを示した初めての治療薬となる。なお、日本を含め、HESの適応症でメポリズマブが承認取得している国はまだない。

HESは、世界中で約2万人が罹患している炎症性希少疾患群。HESの患者では、白血球の一種である好酸球に、持続的かつ顕著な過剰産生が起こる。好酸球がある特定の組織に浸潤すると、炎症や臓器障害が起こることがあり、時間の経過とともに日常生活機能に影響を与える。また合併症も、発熱や倦怠感から呼吸器障害や心臓障害など多岐にわたる。未治療のまま放置すると症状が次第に悪化し、死に至る可能性もある。

メポリズマブは、好酸球により引き起こされる炎症がもたらす疾患の治療薬として開発されたIL-5を標的とするファーストインクラスのモノクローナル抗体。IL-5と好酸球の表面にある受容体との結合を阻害することで、血中に含まれる好酸球数を減少させる。重症好酸球性喘息(SEA)を適応として、2015年に初めて承認されて以降、米国、欧州、およびその他20か国以上で使用されている。欧州および米国では、好酸球性の重症喘息で6~17歳の小児に対する適応が承認されており、米国、日本、カナダに加え、その他多くの国では、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)患者に対する追加維持治療薬として承認されている。

プラセボと比較し、メポリズマブ群でHES再燃がみられた患者が50%減少おおはし

投稿者: 大橋医院

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