大橋院長の為になるブログ

2020.05.12更新

COVID-19死亡例の半数以上に深部静脈血栓症 独

ドイツ・ハンブルクの単施設で、死亡した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者12例の臨床所見と剖検、死亡時画像診断(virtual autopsy)およびウイルス学的検査データを比較した。

 患者の年齢中央値は73歳(52-87歳)、75%が男性だった。このうち院内死亡は10例、院外死亡は2例だった。併存疾患は、冠動脈疾患(50%)と喘息またはCOPD(25%)が最も高かった。剖検の結果、死亡前には静脈血栓症は疑われなかったが、7例(58%)に深部静脈血栓症(DVT)を認めた。このうち4例はDVTによる肺塞栓症が直接の死因だった。

 死後CT検査では、8例に両肺に濃度の濃いコンソリデーションを伴う網状浸潤影、病理組織学的検査では、8例にびまん性肺胞傷害を認めた。定量的逆転写PCR法で、全例の肺から高濃度のSARS-CoV-2 RNAが検出された。6例に中等度のウイルス血症(4×104コピー/mL未満)が認められ、5例に心臓、肝臓または腎臓でも高濃度のウイルスRNAが検出された。脳および伏在静脈でウイルスRNAが検出された患者は4例だった。 おおはし

投稿者: 大橋医院

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