大橋院長の為になるブログ

2019.03.22更新

「悲しき老人の告白」
        大橋医院      大橋信昭

 ずばり、今の小生の心境を一言で言おう。「寂しい!」いや、「悲しい!」、「怖いよ!」という叫び声が出てしまった。今の小生の複雑な心境は、一言では無理なのである。

10年も前なら、小生はある女性に恋をしていた。女房も、子供も、温かい家庭で、何一つ、むなしいことは無かった。しかし、小生は、ある女性の出勤時間を気にし、夜勤か、日勤か、日曜日は出勤かまで気にしだしたのである。重症な恋心を持ってしまってしまったのである。すれ違う時に感じる彼女の体臭、綺麗なうなじ、前から見ても、後ろ姿も、頭に焼き付いて離れないのである。彼女の行動パターンからも、小生に気があると思い込んでいたのである。これが妄想であることに気が付くのにはそれほど時間がかからなかった。失恋はいくつになっても心に深い傷を残す。

最近は、特にどんな美人を見つめても、睨んでも、笑いかけても、小生が、異性であるとは、どの女性も思わないようである。これは悲しいことだ。お爺さんがうろついているしか思わないようである。やはり、小生は、いつでも誰かの女性に恋をしていないと寂しいものだ。

それは、その女性に手を触れるとか、唇を重ねるとか、そんなことは不可能であることは分かっている。

デジカメで自撮りをしてみると何と醜悪な老人が撮影されるのが分かる。できるだけ写真のモデルになるのは絶対に嫌だ。鏡を見てみると、いっそうの老化が進んでいるのが分かる。わずかに残った頭髪、ひげにも鼻毛にも白いものが目立つ。肌は、しわの数が増え、ほくろというより、老人班が目立つ。体力でも、筋肉でも鍛えようと、スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動をするが、すぐに疲れ三日坊主である。背中も曲り姿勢は悪く、きらめくパーティーへの出席は憂鬱である。コンパニオンも小生を無視する。私は客だぞと睨んでもむなしいだけである。

私は、読書が好きで、一気読みで、読書量も多かったが、ある作家の本を4万5千円も出して、書斎に並べてみた。膨大な本である。ぼちぼち読みだしたが、読む速度も遅いし、頭に入らないし、すぐに忘れる。もう4冊読んだが、何が書かれていたか思い出せないので、最初から読み始めている。この4万5千円の本を何とか生きているうちに、読破したい。

年は取っても助平である。しかし綺麗で若い女性の患者さんは、小生の犯罪的異性探求心をすぐに見破り、どこの皮膚も触らせないように防御する。それでは診察不可能なので、「心臓の音が聞こえないではないか!」と、患者さんに威嚇し、これでは診断書なんて書けるわけがないと不平を、後ろの小生の診療所に勤めている看護師に文句をいうと、さすが、無理やりに、患者さんの後ろに回り、美女の白い乳房の一部をむき出しにする。そのわずかな空間で心音を聞く。情けないものだ。

小生は昭和54年卒業だが、医師に成り1年目は、教授の外来の補佐に回ることが多かった。その頃の、女性の診察は、上半身フルヌードであった。実に目の保養にもなり、もちろん医師としての研鑽もはかどった。当時は、研修医手当といって、とても暮らしてはいけない月給を、厚生省からもらっていたので、医局長も含め、健康診断のアルバイトを認められていた。そのアルバイト先が女子中、女子高、女子大に当たると、検診される女生徒は嫌がったが、小生たちは、大勢の女性のフルヌード鑑賞、いや失礼!診察と勉強になったものだ。

めっきり女性と縁がなくなったと思ったら、今、4歳の孫から電話があり、お爺ちゃん大好きと愛の告白を受けた。皆さんは4歳の女児の愛を馬鹿にしているようにみえるが、母親や父親から聞くと孫のお爺さんの愛は深刻らしい。いよいよ、児童しか、孫しか小生を男性として見てくれる異性はいなく、漫画チックになった。まー一人、孫を愛人と思い、老眼鏡をかけ、読書の続きに戻ることにしよう。

間違っても、性犯罪で、マスコミに報道されるような行為はしないから、安心してもらいたい。サー小説の続行に戻ろう。逃げた婚約者の哀しい過去が詳しく書いてある。今の小生の、沈んだ心境によくマッチしている。

冒頭に怖いと心理状態を書いたが、小生の寿命があと何年あり、どんな悪性疾患が待ち受け、寝たきり老人になるのが嫌なのである。死後も、棺桶に詰め込まれ、荼毘にされるのが嫌だ。火葬がいやだ!熱いじゃないか!死ぬのは総合的に怖い!(完)

おおはし

投稿者: 大橋医院

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