大橋院長の為になるブログ

2019.02.25更新

「左心耳」   大橋医院   大橋信昭

左心耳は胎生期の「原始心房」の遺残で、発生学的には、肺静脈から
表面平滑な組織が原始細胞を追いやりながら進展し、左心房を形成する。
押し出された原始心房は心嚢スペースの端の隙間で嚢状に結束し左心耳を形成する。
構造的に左心房内圧上昇を防ぐリザーバのような役割が考えられ、また、心房性ナトリウム利尿ポリペプチド(ANP)を分泌する内分泌器官でもあることが分かっている。どうやら、左房圧上昇を感知し、ANPを分泌し肺うっ血を予防するという天賦の恒常性維持機構がここにあるようである。
おおはし

投稿者: 大橋医院

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