大橋院長の為になるブログ

2016.03.10更新

1960年にシャイトドレーガーによって報告された病気で、脊髄小脳変性症ののひとつの病気です。
脊髄小脳変性症の中で多系統委縮症と呼ばれるグループがあります。
このなかには、オリーブ.橋.小脳変性.(小脳症状主体)、線条体黒質変性症(パーキンソン症状主体)、
シャイー.ドレ-ガー症候群(自律神経症状主体)の3つの病気が含まれます。従来これらは別の病気と
考えられてきましたが、脳の組織に共通の変化が確認されたため、多系統委縮症としてまとめられています。

シャイー.ドレーガー症候群は40-60代で発症し、男性の割合が多く、早くから自律神経症状が出始めます。
自律神経症状には、起立性低血圧、発汗障害、排尿障害、インポテンスなどがあり、経過中に小脳症状や
パーキンソン症状が加わってきます。また睡眠時の無呼吸や窒息の危険も多いといわれ、十分注意する必要が
あります。

診断は、症状や画像検査(CT,MRI),自律神経の検査によります。病気そのものを治す薬はありませんが、
自律神経障害に関しては各症状に対する薬を使います。起立性低血圧は立ち上がる時に十分な注意が必要で、
夜間に頭を高くさせたり、弾性ストッキングを使うこともありますが、失神を起こしやすいので、寝た状態での生活
を余儀なくさえれる場合もすくなくありません。

投稿者: 大橋医院

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