2015.04.28更新

「私と子供たち」
大橋信昭

 今、私は、アルバムを広げ、鑑賞している。まだ、子供たちが、幼かった頃、
私は彼女らといろんなバカンスを楽しんでいるのである。一枚目の写真は、妻と子供たちと、お弁当を持って、東山動植物園に、行った景色が映っている。JRで名古屋駅へ、行き、地下鉄から、まず動物園で楽しんだのである。何枚も写真がある。午前中は、動物園で、凶暴な肉食動物から、可愛らしい草食動物まで鑑賞し、お弁当である。幼稚園の子供たちは、大騒ぎである。少し休んで植物園に行った。万葉集の短歌が石に彫って並べてあり、私は鑑賞したがったが、子供中心に、退屈させないように多種の花々の周りを行動した。写真撮影も忘れない。帰宅したが、過労で、子供たちはぐっすり寝こんでしまった。
 次の写真は、妻と子供二人、科学館へ行った写真がある。分かりやすく、いたる所で科学の実験が行われており、解説好きである。私は退屈しないが、子供たちはゲームコーナーの方に興味津々である。ゲームで彼女たちは、疲れきるまで遊び、食堂に入り、お子様定食を注文し、楽しそうにしている彼女らを鑑賞し、写真に収めたのである。最後はパラネタリウムを鑑賞した。宇宙は神秘だと思った。妻はすっかり居眠りしている。帰りは、彼女たちと妻のショッピングに付き合い、かなりの疲労を私は感じた。その頃は、長女も次女も私を
「パパ!パパ」と引っ張り合いである。
 次の写真は、週末に必ず子供たちを連れて行く、ショッピングセンターの写真である。そこには、入り口にソフトクリームを食べさせてくれる店があり、必ず3本注文し、3人座って、そのおいしさに堪能する。そして、そこにはカメラマンがおり、有料だが、私を中心に右側に長女、左側に次女、ポラロイド写真で、撮影してもらい、ペンダントとして、3人が何枚かを所有している。そこのクリームを食べ終わった後、ウィンドショッピングに出かけ、最後はゲームセンターに着く。100円でコインが25枚両替である。これでゲームができる。長女の性格は、大胆で一気にコインをゲームに使い、すぐに無一文になる。次女の性格は、コインの使い方が慎重であり、ゲームを丹念に選び、じっくり楽しむ。コインがなかなか減らない。家へ持って帰り、貯金さえしている。
 次の写真は、私と長女、次女がサイクリングに出る写真である。まだ小学生になったばかりの長女と幼稚園の次女だから、市内の公園で遊び、疲れたらサイクリングで帰るという写真である。帰宅後は、二人とも熟睡である。
 このように私は子供たちとの触れ合いは大切にしてきたが、中学生になり、高校生になり、大学生になり、長女、次女とも国家試験が必要な職業になり、
長女はいきなり、婚約者を私の前にある夜連れてくる。私だけがその青年を知らなかった。そして結婚式、私の意志は反映されず、そうかといって、反対理由もない。何か釈然としないものがある。二人とも社会人に成長していった。
 ある日、アルバムを取り出して、東山公園の写真、科学館の写真、ショッピングセンターの写真を、サイクリングの写真を、彼女らに見せた。彼女達は不思議そうにその写真を見ており、記憶にない、合成写真ではないかと主張するのである。私たちはパパに叱られてばかりいて、こんな楽しい思い出はないと主張するのである。私はソフトクリームを食べながらいる3人の写真つきペンダントを証拠物件として、突き出した。彼女たちは迷惑そうであった。
 私にとって、これらの写真は貴重な淡い思い出なのだが、彼女たちの脳は、その記憶を排除したいようである。悲しいけど、二人とも、立派な成人だから問題はない。御爺さんは何も言わずに小説でも読んでいよう。(完)


岐阜県大垣市の大橋医院は、高血圧症、糖尿病、や動脈硬化症に全力を尽くします。」

投稿者: 大橋医院