2015.03.09更新

<医療ことわざ大辞典>
「朝に紅顔あって夕べに白骨となる」
  患者には夜の深酒を禁じ、規則正しい生活を強制する医師に限って、朝は二日酔
いで真っ赤な顔で悪臭を放ちながら、会議、学会と偽り美食三昧で早々に病に倒れ
る。
「足元に火がつく」
  憧れの医師になり、収入も増え、高級車でも買おうとおもっていると、不況、行
政改革で診療報酬が激減し、我が家はあっという間に火の車となる。
「後は野となれ山となれ」
  医師会のBig Eventを無難にこなし、暫くは趣味に走ろうと思っていると、突然
雑用が加速度的に襲ってくる。Panic状態になり、眉間にしわを寄せ大酒を飲み、俺
の知ったことかと思うが、いつの間にか雑用をこなしている。
「家を出ずれば七人の敵あり」
  一歩、家を出れば、患者、町内、同業者、クラブのメンバー、ゴルフ練習場にで
も行けば教え魔だらけで、敵は七人どころか数え切れない。
「以心伝心」
  患者の心に入るには、並大抵の努力では追いつかない。耳は遠いし、痴呆も加わ
り、いつのどこの話しか、時間、空間の関係が麻痺する。嫁の悪口を散々聞かされる
が、本人に会えばとても義母の心配をしておられとてもいいひとだ。何がなにやら分
からなくなる。
「一日千秋の思い」
  医療費の自己負担が上昇し、同業者も増え、雑用で診療開始が遅刻気味になる
と、閑古鳥がうるさく一日が万秋のおもいとなる。
「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」
  患者は十年親身に診療していても、何か気に入らなければ一日と立たず、これっ
きりとなる。
「犬も歩けば棒にあたる」
  犬も歩けば、病院、診療所にぶつかる。
「うそつきは泥棒の始まり」
  医師は患者には、大丈夫ですよ、心配ありませんよと、うそばかり言っている
が、泥棒はしたことがない。
「海はいかなる川が流れ込むのも拒まず」
  医師は、いかなる患者も診療拒否してはならない。しかし、馬が合わない患者は
どうしても態度にでてしまう。聴診器も当てる振りをし、お大事にも言葉に出ず、こ
れでは大海とはいえない。
「英雄色を好む」
  臆病な医師ほど綺麗な女性の患者に弱い。おばあさんとはまるっきり態度が違
う。
「王手飛車取り」
  日本の医師。保険診療は悪化の一途。厚生労働省の言われるとおり。患者のため
に消費税を払ってあげている。飛車、角、金、銀、一枚一枚剥がされること。
「下学して上達す」
  貧乏長屋の八っつあん、熊さんのまとまらない不定愁訴でも、真剣に聞けば、思
わぬ病気を発見し、今後の医師生活に役に立つ。
「金は天下の回り物」
  薬を問屋から、うまくだまされて買ったものの、適応患者が来院して、処方し審
査が通り2ヶ月遅れで回ってくる。かなりゆっくり回ってくる。
「金持ちけんかせず」
  最近の開業医は、喧嘩ばかりしている。
「閑古鳥が鳴く」
  開業医が最も嫌う鳥で、その泣き声は院長の命を縮める。
「きんか頭の蝿すべり」
  蝿がすべるのもいやだが、往診に外へ出る時、雨が降り始めるとすぐに頭皮でわ
かる。この現象は加速する。とても悲しい。
「愚者も賢者に助言を与え得る」
  私のような鈍い医者でも、大病院の部長を脅かす意見を言うことがある。そんな
時は明日は雨か、雪がくる。
「君子は憂えず懼れず」
不勉強な院長は、患者を前にしていつもびくびくしている。
「声なきに聴き形なきに視る」
  患者がしゃべらなくても、姿を見せず電話越しでも、容態が分かるような医者に
なりたい。
「心ここに在らざれば視れども見えず」
  昨夜のコンパニオンやこんな文章を考えていれば、患者の診断が危うくなる。
「五里霧中」
  私の深夜の往診。真夜中に、患者の家を間違えること。
「塞翁が馬」
  感冒で来た患者に、思わぬ悪性疾患を見つける。初診で分かればよいが、感冒が
治りかけた時にやっと分かる。また大丈夫ですよと患者に安心感を与えたつもりが、
患者からこんな病気ではないですか?と聞きかれる。患者の言うとおりだ。 

これらの文章は、EBMもGuidelineとも無関係であります。

                   DR.NO  



岐阜県大垣市の大橋医院は、高血圧症、糖尿病、や動脈硬化症に全力を尽くします。


投稿者: 大橋医院