2013.07.09更新

私の街の中核病院で担当者会議が行われていた。
担当者会議は退院にあたり、病院の主治医、これから在宅で面倒を見るかかりつけ医、訪問看護ステーション、
ケアマネージャー、介護士などがつまり、今後の在宅プランを話し合うのであった。

その患者は、誤嚥性肺炎で入院し治療の結果、やっと退院の目処が立ったのである。
ケアマネージャーが司会のもと、退院後、それぞれの役割を確認した。

病棟担当医師は「今回の患者さんは主治医と家族で看取りでお願いします。嚥下は年齢的に機能不全ですし、
いつ肺炎を起こすかわかりません。ペースメーカーは定期的に受診してください。膀胱の排尿機能は皆無に近いですから
定期的にバルーカテーテルを交換してください。」
私は思わず奥さんに言った。「看取りってわかってらっしゃる?何もしないで、自宅で奥さんと私が最後の息を引き取るところを
見ているっていうことだよ。」奥さんは「とんでもない!今主人に先立たれたら、私はどうなるのですか?」

こな話では看取りができるわけがない。中核病医の先生に「また、救急車を呼んだらごめんなさい」

在宅での生活が始まった。
早速、発熱で往診である。細く電話がかかってくる。「今日、デイサービスに無事行ってきましたわ。主人の元気がとても良いのです。」別の日は「今日、私が何とか、お風呂に入れたんですよ!」

これじゃ、誤嚥性肺炎や転倒、心不全がいつこ起こるかわからないし、奥さんの頭にはご主人の命は永遠であるし
看取りは"Impossible"である。

岐阜県大垣市の大橋医院の院長の大橋信昭は高血圧症、動脈硬化に全力を尽くします。

投稿者: 大橋医院